我が家の歴史教育
「酒ぶた」ブームで帝王になったのは居酒屋の息子だった。これが「牛乳のフタ」つまり「牛ぶた」ブーム(合挽き?)だったら僕が帝王になれたかもね。銭湯の息子だからね。みんな腰に手を置いて牛乳飲むから。
なんて話を家でしていたら次男・三吉(仮名・小6)がキョトンとしている。「え? なんのこと?」と。
我が家が昔、銭湯だったことを知らなかったらしい。というかなかなか信用しない。「またまたご冗談を〜」「どうせつくならもっとまともな嘘を・・」とか言っている。じゃ、おじいちゃんに訊いて来いよ、と言っても、「おれが訊きに行ったらその姿を見てみんなで笑うんだろ、どうせ」などと言って取り合わない。
じゃ、しょうがない。と、面倒くさいが書棚の奥から一冊の本を出した。
という大冊。
その「昭和10年までに開店の商店」の項にわが懐かしの「富士見湯」のことが紹介されている。それをみてやっと信用した三吉であった。「マジかよ」と。
当然知っていると思ったのだけど(上の二人は知っていたし)、今まで我が家のルーツについて彼に話したことがなかったんだなぁ、とちょっと驚いた。それこそ「マジかよ」と。
我が家の「歴史教育」はともかく、「我が家の歴史」教育はちょっと不足があったようだ、どうやら。