瀋陽、右往左往 最終話 中国、これでいいのだ。


・・・・・5月5日(4日目)の旅日記<2>・・・・・・

あとはもう帰るのみ。ホテルのロビーでガイドの張さんに拾われワゴン車へ。高橋さんと三日ぶりの再会。車中ではお互いの戦果など話し合う。


満洲特急・あじあ号との遭遇の一件を話すと、ガイドの張さんの目がきらりと光った。メモと地図を取り出して逆取材。張さんも詳しい場所は知らないという。


瀋陽桃仙空港はこじんまりとしたきれいな空港。チェックインしてゲート内に放り込まれる。パスポートの写真も今度はノーチェック。どこへでも行くがよい、という姿勢がわかりやすくてよい。


もう後はお土産を買うくらいしかすることはない。


とりあえず「押さえ」でパンダチョコレートを買う。中国って言えばパンダだからね。

パンダといえば白と黒と熊。チョコレートでは表現しやすい動物の一つだよね。しかし・・・帰国して箱を開けてビックリ。


白と黒は合ってる。でも僕の知ってるパンダとはちょっと違う。

パンダというよりタヌキ。タヌキというより「怪傑ゾロリ」のイシシとノシシ(と言ってもわかる人はほとんどおるまいが)。


まーなんというか、不細工で可愛くない(しかも不味い。帰国してから知ることだけど)

国の玄関口である国際空港で、国のシンボルであるパンダがこのていたらくでいいのか!? 

多分いいのだと思う。よくわからないけど。とにかく懐が深いのだ、中国と言う国は。すべて「無問題」。日本語で言うと、


「これでいいのだ」


バカボンのパパの至高の哲学も、赤塚氏が満洲出身であるのと無関係ではないように思う。


そんなことを考えながら、土産物売場をウロウロしていたら、中年の女性服務員が「得たり」と言う顔をして近づいてきて、耳元で囁いてきた。


バイアグラ、ね?」


違うっ!! そんなもの探してないよ!!



なんだかんだで、これで瀋陽の旅も終わり。

8時半には無事飛び立ち、昼過ぎに成田に着いて、自宅には3時に着いた。三泊四日とは言え、初日は着いたら夕方で最終日は早朝出発。実質は2日間の短か旅だった。それなのに45回も書いてしまった。おつき合いいただいて、本当にありがとうございました。


帰った当初はもう中国は当分いいやと思った。明日はもう8月。旅から数えて3ヶ月近く経つ。早くもまた行きたくなってくるんだなぁ。当分いけないけどね。





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