〔4月25日の日記の続き2〕
下駄を鳴らして着いた先は「紀尾井小ホール」。邦楽の殿堂である。
旧友・鶴澤寛也さんの女流義太夫リサイタル「第7回はなやぐらの会」である。特別出演に今回も人間国宝・竹本駒之助師匠。演目は野崎村。
会場に入ったら人形作家・写真家の石塚公昭さん。となりに陣取る。
まずは三浦しをんさん、矢内賢二さんのトークから。矢内さん面白いなぁ。先ごろ、『明治キワモノ歌舞伎 空飛ぶ五代目菊五郎』(白水社)で第31回サントリー学芸賞、第8回サライ大賞を受賞した碩学である。話が軽くわかりやすいのに品がある。しかもスマートな好男子。スター性、高いなぁ。
そして、野崎村。僕は邦楽を聴く才能がないので、音楽として聞くしかない。だけどそれが耳に気持ちいいの。駒之助師匠の高音と寛也さんの太棹にうっとり。
終盤はツレ弾きの津賀花さんも入って、いっそう賑やかに終わる。いいんだ、この曲が。いわゆる「野崎」ですよ。
思わず腰をかがめて舞台に上がり、「べけんやべけんや、あばらかべっそん」とか言いたくなる。
それにしても何ですよ、ロビーが凄い。
トークゲストも務めた三浦しをん、矢内賢二をはじめ、プログラムにコラムも寄せた内田樹。金原瑞人、橋本治、松井今朝子、鈴木晶、そしてわが坂崎重盛(敬称略)。一冊文芸誌ができるね、こりゃ。僕が編集するから装丁は石塚さんに頼もう。
紀尾井小ホールからの絶景。正面奥は赤坂離宮、じゃなくて迎賓館。
「幻燈展」は5月14日(金)から!!
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