もちろん行きましたよ。入院中から楽しみにしていたのだ。「春になったら、退院したら、天神様の梅祭りに行こう」と。それを励みにハードなリハビリに耐えてきたといっても過言ではない。 いやちょっと過言かな。とにかく楽しみにしてきた。
朝10時、中国アニメ「三国演義」が終わったところでツレと出発。
徒歩。大学通りを一気に南下。
鳥居をくぐって、参道に入ったところで知らない小父さんに呼び止められた。
「ほら、これ梅祭りの甘酒券。これで甘酒もらえるよ」
あ、ありがとうございます。
とありがたくいただいたが、実は僕も持っている。我が家は天神様とは浅からぬご縁があるのだ。←クリック!!
参道を進み石段を下りるとき(普通は石段をあがったところに本殿があるものだが、わが天神様は石段を下ったところに本殿があるという全国でも珍しい形式である)、杖を持った僕を見て年配の女性が道を譲ってくれた。
そ、そんな申し訳ないありがとうございます(実は、杖は持っているものの入院中の猛特訓の甲斐あって、階段の昇降は得意種目なのだ)。
まずは参拝。
家族の平穏を祈って振り返ると、向こうから見慣れた水色の袴の人が歩いてきた。
権禰宜(ごんねぎ)のKさんだ。天神様の名スポークスマンで、こういうイベントごとを一手に仕切っておられる。
久闊を叙すといつもどおり柔和な温顔で応えてくれる。僕の杖をみて一瞬驚いてつぶらな瞳をより丸くされたが、この間の事情を説明すると、生還と回復を喜んでくれた。ありがとうございます。
「今日は暖かだし、梅林は日当たりがいいですから、おでんと甘酒を召し上がってゆっくりしていってください。券はお持ちですか?」
ありますとも。これでも奉賛会の会員ですから。
おでんと甘酒をいただいた後、梅林へ。梅はちょうど見ごろ。紅梅、白梅、ともに良く咲いている。いい香り。まだつぼみの木も結構ある。当分楽しめそう。
梅林はなかなかの人出。今朝の朝日新聞に載ったしね。
ステージでは筝曲の合奏や天神囃子、天神太鼓がかわるがわる披露されてにぎやかで楽しい。
名物の上陽フーズ「つぼ焼き芋」を買いに走ったツレを見送った僕が所在無く佇んでいたら、見知らぬ二組の老夫婦が詰め合わせてベンチにスペースをつくってくれた。おかげで座ってお芋を食べることができた。ありがとうございました。
帰りも徒歩。大学通りと学園通りの交差点の人気店「アントルメ」でパンを購入。
うちに持って帰って昼ごはんにした。天神様でおでんと焼き芋を食べているのでこれで十分。
午後は一人で富士見台のリハビリ関連施設に登録に行き、そのあとキャットフィッシュを回って帰った。総歩数17,513歩。良く歩いた一日だった。
そして、人に親切にされた一日だった。<こしおれ>
梅まつり 行き交う人の 優しくて
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