大は小を兼ねない


寒い。まるで真冬。



雨だけはようやく上がったので少しは歩こうと胸を張って家を出たが、寒い。ちょっとだけ歩いたが意気消沈して戻ることにした。虚勢を張って、より胸を反らせての帰り道、避寒のために某100円ショップに避難。


手ぶらじゃ出にくいなあと店内を見回すと、あった買ってもいいものが。100円といえども無駄な買物ができる身分じゃないし、モノを増やしたくもない。


あ、いいものがあった。クッピーラムネ。そのときの気持ちを色で表すと、





子供のころから大好き。パッケージがかわいい。Tシャツにしたい。着たくはないけど。



誕生は昭和38年だそうだ。そうか、案外新しいんだな、俺より若い。



メーカーはカクダイ製菓。



カクダイ」である。「トウダイ」が「東京大学」、「ホクダイ」が「北海道大学」であることから類推するに、「カクダイ」、つまり「秋田県立角館大学」か。うん、そんなものはない。駄菓子の聖地、愛知県の会社である。


袋を開けて、「?」


なんかでかいなぁ、100円玉くらいある。



いくら100円ショップの商品だからって大きさまで100円硬貨大にする必要はない。しかも個別包装だし。クッピーラムネは昔は、というか本来は小袋に小さな粒が入っていた。口に入れるとホロホロととけるところがよかった。


で、この100円玉大、だとなかなか溶けなくて飽きるんだ、これが。この場合、大は小を兼ねないなあ。


やはりクッピーラムネは小さな粒がいい。そう、下の画像の下段のような。



そう、このくらいがいいね。無造作に口にザラザラッと入れてても淡雪のようにはかなく溶けて。


実はこれ、僕が服用しているたくさんの薬の中のひとつ。


マグミット錠


アメリカ製のアニメかセサミストリートのキャラクターみたいな名前だけど、胃酸を抑制するクスリ。入院中からずっと服用している。


実は入院中から、このクスリを見るたびに「クッピーラムネに似とるなあ」と思っていた。


でも、いくら似ているからって、このクスリを「無造作に口にザラザラッと」入れたりしちゃいけない。


おなかが大変なことになりますですよ。<今日の一句>


胸反らし 淡雪掬う 戻り道