「全国大陶器市」と「府中市美術館の50点」


午後、府中へ。


都立府中の森公園で今日から開催の「全国大陶器市」に行って来た。



有田、唐津伊万里、益子、笠間、信楽、九谷、常滑など全国の有名産地、窯元のやきものが一挙に勢ぞろいするというイベントで、約50万点のやきものが集結する。


お前焼き物に興味なんかあるのかって? バカを言っちゃいけない。そう、そこなんだよ問題は。行ってから思い出したけどほとんど興味はない。それに物が増えることを極端に恐れるほうなのでね、ただ陶器は「落とすと割れる」という利点があるので、とりあえず買ってもいずれ出番は来る。そう無駄にはならない。古風な柄の唐子の小鉢でもあったらと思って一通り見たが幸いなかった。


陶器市だけど、食品の出店もあった。食い物は「食うとなくなる」という利点があるのだけど「食うと太る」という難点があるので迂闊に買えない。


ここまで来たついでに、ってどっちがついでだかわからないけど、同公園内の府中市美術館へ。



府中市美術館
府中市美術館
府中市美術館
府中市美術館
府中市美術館
府中市美術館
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先日、「江戸の人物画―姿の美、力、奇」で行ったけど、今は入れ替わって「府中市美術館の50点」。府中市美術館の所蔵品約1800点の中から、50点を厳選したもの。亜欧堂田善(あおうどうでんぜん)、高橋由一たかはしゆいち)、ラファエル・コラン、青木繁岡本太郎など。


僕が最も魅せられたのは亜欧堂田善「甲州猿橋之眺望」、本多錦吉郎「景色」。前者は僕も数年前に徒歩旅行で行った、大月市の名勝。実際は木造のそれを石造にして描く飛躍が面白い。


後者は武蔵野の原風景の中を農夫たちが帰る図をごくオーソドックスに描いた作品。ケレン味は全くないが、心に染み入ってくる。思わずポストカードを買った。



帰りは雨。この前も降られたなあ。


それはそうと、今年の年末から来年の年始にかけて、府中市美術館において、「石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行」が開催される件。1960年代後半からおよそ10年間活躍した伝説の評論家、石子順造(1928−1977)。美術評論から出発し、マンガ論、キッチュ論などを手がけた。この展覧会ではその独特な活躍を豊富な資料と共に紹介するとのこと。今年の12月10日(土曜日)から来年の年2月26日(日曜日)まで。より詳しいことをご存知の方、ぜひフォローくださいまし。



<今日の一句>


五月雨に 追われて小鉢 買い損ね



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