ご心配をかけている当館の看板娘、りんごほっぺ号。
「国立うちわ市」のBGM装置として使っていた6月半ば、突如沈黙した。
それ以来の3か月。その間僕が何もせずに手をこまねいていたかというと、手をこまねいていた。
いまだにDVD録画もできないし衛星放送の視聴もできない機械音痴だ、僕は触らない方がいい。という正論を隠れ蓑に放置してきた。
その惨状を見かねてあの匠が立ち上がりました。
今や国立を代表する音楽イベントの一つに成りあがった「45回転の人々」のキュレーターのIさんと常連参加者のSさんが診断してくれたのが先週のこと。
裏カバーを開けたら思いのほかスチームパンクな内部構造と回路図が出てきたのは先週書いた通り。
先週は時間もパーツもなく診断だけにとどまった。ざっと見ていただいたところどこにもショートはなかった。
そして昨日、Sさんが満を持して再訪してくれた。
この一週間、回路図と内部写真を検証した結果、ある仮説をにいきついていた。
回路図とリンゴちゃんの内部構造はイコールではない。
つまりリンゴちゃんには、回路図に載っていない回路があるというのだ。
リンゴちゃんの後ろカバーをあけると、電源部にはAC100Vから直流電源にするためにダイオードを使った整流回路があるという。そしてこのダイオードに並列にコンデンサーが接続されているのだが(みなさんついてきてますか? ぼくはもう脱落してます。Sさんのメールのコピペです)、このコンデンサーがなんと回路図には載っていないのだ。
この機種は人気機種で途中幾たびものマイナーチェンジやバージョンアップがあって、後期のロットでこの整流回路が追加されたものと推察される。もちろん音をよくするための改良である。その変更に回路図がついて行っていないのだ。
改めてチェックしてみたら、果たしてそのコンデンサーのひとつがショートしていたのだ。
その名は「エルナ」ちゃん(推定年齢50歳)
「名簿」にも載っていないエルナちゃんはこんなところで人知れず命を終えていたのだなぁ。
あらかじめここだろうこれだろうと見当をつけていたSさんはなんと交換パーツを買ってきてくれていた。
コンデンサー「エルナちゃん」を交換して、心臓である真空管をすべて抜いて通電チェックした上で接点をクリーニングして再セット。
理論上はこれで鳴るはず。
電源プラグを入れてスイッチ・オン!! インジケーターランプが赤くポワンと点いた。
EP盤をターンテーブルに乗せてアームを近づけると…回り始めた。
そして・・・・音が出た!!
ちなみに記念すべき復活第一曲目は、Sさん持参のD.Bowie「Space Oddity」。
ギャラリービブリオ第一会議室「芙蓉の間」に馥郁たる中低音がひびいた。
かくしてギャラリービブリオの看板娘のリンゴホッペ号はみごと復活した。みなさん、ご心配をおかけしました。
りんごほっぺちゃん、心なしか晴れやかに見えるぞ。
ちなみにこのSさん、僕よりも年下で真空管の電器機器に触るのは今回が初めてなんだって。それを回路図と現物を見比べて、理屈、理論で原因を解明て修理しちゃうんだもん。世の中には頭のいい人っているものなんだなぁ。
そしてもう一人の看板娘。雨風で倒れたノウゼンカズラのノウゼンカズラ子ちゃん。
こちらは一昨昨日植木屋さんが来てくれて復旧させてくれた。
「大丈夫、来年も咲きますよ」だって。安心。
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