「A.Maki experience」(下北沢・ラウン)

(昨日日記)

11月30日、今日はマキの日。マキの次はマキ。



板橋のマキエマキ個展「ホテルニューマキエ」に続いては下北沢で「A.Maki experience」。


誰にでも「得意な町」「苦手な町」があるという。得意な町では心弾みウキウキとし苦手な町では心奮わず隙があれば帰ろうとする…。


僕にも苦手はある。それが神保町。僕のまわりには神保町好きが多いが僕は苦手。出版業界の底辺でパワハラ(そんな言葉はなかったが)を受けまくって心崩壊寸前だった20代前半のトラウマのせいかもしれない。よほどの用事がない限り足を踏み入れない。


それとともに苦手なのが下北沢。理由は、狭い道に元気のいい人が多くまごまごしていると頼りの杖を蹴られちゃって危険なのだ。そして基本的に僕は常にまごまごしている。だからこちら下北沢もよほどの用事がない限り行かない。


だけど「A.Maki experience」は「よほどの用事」なのである。


「風になりたい」の大ヒットで知られる歌手の川村ゆうこさんと浅川マキさんのサポートギタリストだったノブさんこと萩原信義さん。それにいぶし銀ベーシストのアラン・グリーソンさんの3人が浅川マキさんの楽曲だけを演奏するために結成したユニット「A.Maki experience」の旗揚げ公演が下北沢の下北沢・ラウンで開催されたのだ。ね、「よほどの用事」でしょ。



開場時間に行ったのだけど注目のユニットだけに並んで待ってた人も多く、店内はたちまち満員に。身体能力の低い僕はまごまごしてしまったのだが、偶然来ていたビブリオ常連の流星氏(仮名)がうまく誘導してくれて見やすい席が確保できた。


「こんな風に過ぎていくのなら」「少年」「かもめ」「町の酒場で」などなどマキさんの歌をたっぷりと。




これはいいユニットだなぁ。もちろん音もいいのだけどビジュアルもMCもいい。なにかロードムービーに出てきそう。主人公たちが立ち寄る砂漠の中のドライブ・インで隣のテーブルにいる旅芸人のような。


鎖を引きちぎるザンパノと喇叭を吹くジェルソミーナの姿を遠目に見ながら溜息をつく旅芸人仲間のような…。


旅回り芸人の三人組。花形のおきゃんなお転婆娘は実は某藩のお姫様。父を謀殺した奸臣の魔手から逃れるためにそしていつかは仇を討つために旅芸人に身をやつして諸国を遍歴中。それに従う長身寡黙の蝦蟇の油売りは実は忠義の藩祐筆。明晰な頭脳と練達の居合術で姫を守る。残る一人は軽業師。いつも酒に酔ってふらふらしているが実は凄腕の御庭番組頭。変幻自在の忍術で敵を翻弄する…、って「水戸黄門」の見過ぎだな。


ともかくこのユニット、これが旗揚げだというが、まるで何年も一緒に旅をしてきたように息があっているのだ。それが言いたくて余計なことを書いてしまった。


客席の一番後ろにはテラさんことプロデューサー・寺本幸司さんの姿。浅川マキさんを見出し伴走した名プロデューサーだ。今や当ビブリオの看板スターの一人であるYO-ENさんを紹介してくれたのもテラさんだ。


実はちょうど一週間前の11/24(土)。別件で国立に来られたついでに当ビブリオにノブさんとともに寄ってくれた。よもやま話をする中で「もし時間があったら11/30の下北沢に行ってやってよ」と言われたのだ。ね、「よほどの用事」でしょ。


そしてこのユニット「A.Maki experience」。その誕生について川村ゆうこさんはSNSに次のように書かれている。


「国立にある民家ギャラリー、ビブリオの一室。畳とサッシでない窓の六畳一間で三人が楽器を持ち寄り、何気に音をだしてみた。音はだだもれ。でもその音の評判が良くて、急遽ライブをやる事になったのです」


ということなのだ。商店主には守秘義務というものがあって「どなたが来た」「どなたがご利用になった」なんていうことはトップシークレット。自慢したくでもできない。


部屋のご予約はノブさんからいただいた。「美人を連れて行くから楽しみにしててね」といわれ、まぁ冗談ばかりのノブさんのことだからヒグマみたいなオヤジを連れてくるんだろうと本気にしてなかったんだけど、本当に美人を連れてきてしかも川村ゆうこさん。ああ、自慢したい。でもできない!!


でもご本人が書いておられるから書いちゃった。つまりそういうこと。「A.Maki experience」はギャラリービブリオ2階「富士の間」で結成されたのだ。つまり「三国志」にたとえると楼桑村の桃園にあたるのがギャラリービブリオ2階「富士の間」なのだ。


ゆうこさんのいうところの「だだもれ」の音。それを聴いていたのは階下にいた僕だけ。いや告白すると音が聴こえてきたらついフラフラと引き寄せられて階段半ばに腰かけてずっと聞いていた。だから「その音の評判が良くて」の声の一人は間違いなく僕なのだ。



ね、「よほどの用事」でしょ。


そんなわけで行った「A.Maki experience」の第一回ライブ。行ってよかったなぁ。3人ともかっこよかった。お誘いいただいて感謝。



ギャラリービブリオ、もしよかったらまたご用命ください。早めにご連絡いただければ一階「芙蓉の間」をご用意します。ビブリオの狭くて急な階段でアランさんのウッドベースを2階に上げるときは、思わず引っ越し屋のバイトを思い出してしまいました。



引っ越し屋のバイトなどしたことがないというのに。




・・もうすぐ開催・・・・

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