ナイル殺陣事件

今日は暑かったけど意を決して東銀座・歌舞伎座に、長男・虎太郎(仮名・中二)、長女・花子(仮名・小4)を連れて行った。僕はかなり久しぶり。虎太郎と花子は初めて。イヤホンガイドを三つ借りた。これも初めて。

 演目は橋之助七之助歌昇の「源平布引滝・義賢最期」。「源平布引滝」というと「実盛物語」を思い出すけれど、近年はこの「義賢最期」もよく演じられるらしい。途切れていたのを孝夫(現・仁左衛門)が復活させた。
 終盤の殺陣が素晴らしい。「戸板倒し」や「仏倒れ」なんて荒技を三田寛子の旦那の橋之助が見事に演じていた。 
 
 荒武者・多田蔵人行綱を演じるのは中村歌昇。かつての名子役、青春スタァ・中村光輝だ。NHK大河ドラマ天と地と」で少年時代の上杉謙信を演じていた。わたくし蕃茄山人は昔、よく「似てる」って言われたもんです(遠い目)。ちなみに「天と地と」でさらに幼い幼年期の謙信を演じたのが中村智太郎(現・扇雀)。扇国土交通相のご子息ですな。この人にも大学時代、似ているといわれたことがある(また遠い目)。

 「義賢最期」のあとは、所作(踊り)で、福助の「浅妻船」、三津五郎の「山帰強桔梗」、勘九郎の「近江のお兼」。勘九郎は相変わらずの愛嬌たっぷりで場内を沸かせていた。やっぱオーラがすごいなぁ。

 久しぶり歌舞伎の後はひっさしぶりの「ナイル」のカレー。あまりにも有名な店。テレビでおなじみの派手なシャツの謎のひょうきんインド人、ナイルさんの店。どことなくルー大柴に似ている。

 先代はまるでマフィアのゴッドファーザーのようにどすの利いた人だった。ドスも利くはず、インド独立闘争の闘士で数々の修羅場を潜り抜けたあと、昭和25年に店を開いたそうだ。

 それにしても殺人的に暑い一日だった。