11月7日の日記に、風邪をひいて頭がボーッとすると書いた。
その状態はいまだ変わっていない。咳が止まらず頭がボーっとして、夕方からは微熱が出る。
そんなボーっとした頭で仕事をしていて電話でクレームをつけなきゃいけない事態になった。納品遅れだ。
苦手なんだよなぁ、クレーム。クレームつけられるのは別に平気なんだけど(平気ってことはないよね、こたえてないみたいだ)、クレームをつけるのって難しい。まあ大抵の人がそうなんだろうけどね。
そういうわけで納品遅れのクレームをつけたら先方はあやまりつつ、こう言った。
「すみません、こちらただ今、現場がてんやわんやになってまして・・・」
嗚呼、何年待ったことだろうか・・・・・。
納品のことじゃない。彼のその台詞のことだ。
「ただ今てんやわんやになってまして」
実は僕には、もし誰かにその台詞を言われたらこう切り返そうと永年温めていた台詞がある。
「え? ?てんやわんや?? ?いとしこいし?じゃなくって?」
これで「ドッ」乃至「ズルッ」である。強談判でささくれだった場も和やかになるに違いない♪。(原典は20年以上前のいしかわじゅんさんのマンガである)
言いたくて言いたくて待っていたのだけど、僕の周りの人はだれも「てんやわんや」を言ってくれなかったのだ。
待ちに待った本番に緊張して噛んでしまうかなと思ったけど、永年の脳内反復練習のおかげでわりとすんなり言えた。
「え? ?てんやわんや?? ?いとしこいし?じゃなくって?(ちょっと語尾緊張)」
先方も「ドッ」まではいかないが「ズルッ」ぐらいは反応してくれた。
満足。
さあ、何年後かわからない第2回目の出番に備えて、また脳内反復練習を始めよう。そして「てんやわんや」が死語辞典に登録されないことと、獅子文六の再評価を祈ろう。