ほんやらなまず句会11月例会 2

昨日に引き続きまして、朋輩たちの佳句・秀句を一気にご紹介。


   便り来て心に影ひく灯し時       萌


   さようなら五文字の手紙残り柿    萌

 
   便りなき頼りなき身に夜は長く     萌

   
   十五夜に虹の輪かかり雨便り    章

   
   訃報打つ指先重く夜の長き     章


   置き手紙もみじ一葉風に舞い    章


   時雨るやそれぞれ電話街の椅子   敬記


   絵手紙の描きそこねし秋刀魚かな  敬記


   亡き人の手紙取り出す夜寒かな   俊夫


   胸中の秘め事重く初時雨        俊夫


   うす紅葉添えて安否の便りあり     俊夫


   黒きものに回帰して止む冬の入り   好壷


   細き腕おぶういかがと燗の酒      好壷


   絵手紙に「秋」という字のでかさかな  マスオ

 
   落日や呑んで呑まれて薄情け     マスオ

 
   ああ無情秋が嫌いになりました     マスオ


   女郎花抱かれてじっとしてゐます   二庵
 

   行く秋のモノレールの音見上げけり  二庵

  
  それではまた来月。