芸の継承とロバのパン屋

今日、何気なく日経を読んでいたら、故・江戸家猫八師匠と小猫師匠の写真が掲載されていた。

 なんだろうと思って見ると、「芸文百話」という連載で「寄席色物の達人たち」の第一回。「ものまね猫八・小猫?鳴き?の系譜」というコラムだった。

あの名人芸「ウグイス」を会得するのに猫八師匠と小猫師匠、ともにずいぶんと苦労されたそうだ。猫八師匠も襲名当時は鳴けずに猛特訓したと言うエピソードには驚かされた。

小猫師匠は父でもある猫八師匠を師匠と呼び、自然界の鳥たちを「大師匠」と呼び、海外にまで鳥の声を学びに行くそうである。


そしてわが(わが、ってことはないやね)まねき猫さんである。そういえばホームページに新聞の取材を受けたと書いておられた。

今はロバの声に挑戦中で動物園通いをしているそうである。

ところで、ロバってどういう声だったっけ。

目を閉じて思い出そうとすると愛川欽也の声が遠くから聞こえてくる。それは「おはようこどもショー」のロバくんである。

もう一回目を閉じて思い出そうとすると、車に乗せられた音質の悪いスピーカーの音が聞こえてくる。それはロバのパン屋である(ちなみに新興住宅街育ちの僕は、ロバが曳くロバのパン屋はもちろん自動車もこの春、徳島で見るまで見たことなかった)。


これは末広亭に聞きに行くしかないのである。