出家とその弟子

banka-an2005-04-18


昨日、国立演芸場には長男・虎太郎(仮名・高1)と二人、四ッ谷駅からタクシーで行った。

タクシーに乗って、「国立演芸場まで」と告げると、運転手さんはバックミラーでこちらを一瞬チラリと見てから、心得たとばかり元気よく、

「はい、わかりました!!」

と走り出した。

四ッ谷駅国立演芸場は指呼の間である。すぐ着いた。

「はい、着きました」

あれ、いつもと景色が違うぞ・・・・。あ! ここ、楽屋口だよ!!

すみません、客席入口の方にお願いしたいんだけど…。

「あ? え? あ、はい。すみません・・・」

どうやら運転手さんは僕たちを出演者と間違えたらしいのだ。角刈りの中年男とボーズ刈りの若者の二人連れだから、芸人さんと弟子の前座さんぐらいに見えたのかもしれない。別に車内で、

「いいか、勉強したことはみんな自分のものとなってかえってくるんだぞ」

なんて説教は、今日に限ってしてなかったつもりなのだが。


実は、僕は結構、いろいろ間違えられる。以前、大阪出張の際、天王寺で飲んだくれて、定宿である梅田の法華クラブにタクシーで向ったときは運転手さんに、

「しかしなんですねぇ、お寺さんもいろいろ大変でしょう?」

と話しかけられた。もちろんせっかくなので、

「今はいろいろやかましいからね・・・・」

と答えておいたのだけど。