記念すべき「RAMPO“夜の夢こそまこと”PARTY」

今日は忘れられない記念すべき日だ。

畏友の人形師・写真家の石塚公昭さんの初作品集・『乱歩 夜の夢こそまこと』の発売記念イベントがあったのだ。渋谷のセルリアンタワー東急2Fのライブハウス「JZ Brat」にて。

題して「RAMPO“夜の夢こそまこと”PARTY」。

石塚さんの乱歩人形を中心に、いろいろな芸能、パフォーマンスで乱歩的ワールドを創出しようと言うものだ。

プログラムは以下の通り、

ピアノ    嶋津健一
朗読      田中 完 (1部【人間椅子】、2部【白昼夢】)
探偵講談   旭堂南湖(【魔術師】)
マジック   PONTA
メゾソプラノ 林 千恵子

そしてそして、
女流義太夫   竹本越孝、鶴澤寛也(『お七』『櫓太鼓曲弾き』『猪名川内の段』

当蕃茄庵ではすっかりお馴染み、義太夫三味線の鶴澤寛也師匠が出演しているのだ。僕の大学時代からの友達でキャラが立っているのでついネタにしてしまう。

寛也師匠は今日、出演しているだけの存在ではない。この写真集『乱歩 夜の夢こそまこと』にモデルとして出演しているのだ。役は『人間椅子』の佳子の役。外交官夫人にして女流作家。椅子職人に惚れられて椅子の中に入られてしまうという役。

自慢じゃないが、と言って始まる話が自慢話なのは「夕焼け番長」以来の伝統なのでお許しいただこう。自慢じゃないが、石塚さんと寛也師匠、このお二人を結びつけたのは僕なのだ。

去年の6月、国立劇場での「志らくのピン」にご招待いただいて、その時、お二人をそれぞれ別にお誘いしたのだ。その日の日記の引用。

「終演後は、(中略)石塚さんと寛也師匠と僕の三人で赤坂の居酒屋で軽く一杯。短時間だったが結構盛り上がりしゃべりすぎてのどが痛くなった。なんとなく、もしかしたら面白いことが起きそうな気もする。形が見えてきたらまたここで報告しよう。」

この「もしかしたら面白いことが起きそうな気もする」がこの「人間椅子」なのだ。約一年たって実を結び、形となってこんな嬉しいことはない。


・・・長くなった。続きは明日にしよう。