吉例!! 住吉踊り
今日はたまりにたまった有給休暇を消化して(というのが常套句であるが実は大してたまっていない)、浅草に行ってきた。参拝ではない。浅草演芸ホールである。
浅草演芸ホールの8月中席は恒例の住吉踊り。昼の部の大喜利に、その興行に出た芸人さん約30人が舞台に集合して揃いの浴衣で踊る、それが住吉踊りだ去年、初めて見に行って泣けちゃうほど感動したので今年も行くことにしたのだ。込み合うので土日は避けて平日の今日にした。
同行は長男・虎太郎(仮名・高1)。オーストラリア語学研修から帰ったばかり。英語の勉強は学校に任せた。せめて落語くらいは親の勤めである。
11時に入場。去年は、昼過ぎに入ったら平日だと言うのに満員で通路観覧だったので少し早めに入った。というのにまだ前座さんがしゃべっているのにほぼ九分の入り。ギリギリで連席をとれた。
芸人さんが次から次へと出でくるが、一人当たりの時間が短いので疲れない。
蕃茄庵でも毎度お馴染み江戸家まねき猫さんもご出演。立秋を過ぎたので秋の鹿の声を熱演。あと馬と鹿の道行きがとぼけた味わいで面白かった。そして、
「今年の住吉踊りは凄いです・・・」
との謎のメッセージを残して高座を降りた。
今日は久し振りに初音家左橋さんの落語を聞けた。左橋師匠は僕の大学時代の先輩だ。ヤンチャな雰囲気は往時のまま、それに洒脱さと風格が備わっていた。
仲入りで楽屋を訪ね、まねき猫さんにご挨拶。左橋師匠にも引き合わせていただいた。こちらからは寄席やテレビで一方的に見てたけど言葉を交わすのは20年ぶりくらい。覚えていてくださって、「ふとったなぁ」と。
ほかにも、あしたひろし順子、翁家和楽社中、三遊亭歌る多、三遊亭小円歌、林家正楽等々(敬称略)大好きな芸人さんたちが出てきて感激。
そして、住吉踊り。ゆっくりと幕が上がる。目に飛び込んでくる白足袋と真っ赤なステテコの鮮やかなこと!! 舞台には30人近い芸人さんが集合している。たった一人でも場内を明るく賑やかにする力を持った人が、30人近く集まっている。明るい。
踊りは座長の金馬師匠を中心に、伊勢音頭、奴さん、かっぽれ、深川など寄席の踊りがいくつかのチームに分かれて代わる代わる踊られる。もう、どの踊りも面白くってカッコよくって感激!!もう泣きそう。つーか涙が滲んできた。
「今年の住吉踊りは凄いです・・・」のまねき猫さんのメッセージは本当で本当に凄かった。でもまだ興行中なのでネタバレになってしまう。まだ言えない。でもクライマックスで凄い仕掛けが用意されていることだけは言わしてもらおう。ぜひ期間中に浅草におでかけください。
住吉踊りで昼の部は終了。でも寄席は基本的に入れ替えはない。そのまま夜の部へ(昼の部の前座さんから夜の部の主任までぶっ通しで聞いた学生時代が懐かしい)。
夜の部の川柳川柳、昭和のいるこいるまで聞いて外に出た。川柳さんは相変わらずパワフル。美声を張ってガーコン。昭和のいるこいるは生で芸を見るのは初めて。テレビの数倍面白い。一緒になってホーホーホーと言ってしまう。
寄席はいいなあ。ホール落語でじっくりと名人芸を聴くのも好きだけど、寄席のノンビリしたムードには癒される。
朝9時に家を出たのに、もう外は暗い。神谷バーで夕食。ただ笑っただけの一日を終えた。
仲見世でお土産に人形焼を買って帰る。虎太郎に持たせる。虎太郎と一緒だと食費はかかるが手ぶらで歩けるので楽。