雑司が谷で“天狗連”

春の嵐の中、雑司が谷へ。業界筋の芸達者が集まっての“天狗連”の落語会だ。会場は鬼子母神近くの寿司屋の大広間。80余名の超満員。

舞台も観客も知り合いばかりで和やかの一言。で肝心の“芸”のほうであるが、驚いたのが先鋒の「扇好亭酔平」こと某・人文版元営業マン氏と主将の「扇好亭ほん弥」こと大手書店役員氏の落語。これは見事の一言。聞けばそれぞれ落語研究会出身とのこと。なるほど、基礎が違うんだなあ。僕も短期間ながら体感しているので、落語研究会のシゴキの凄さは知っているのである。

またペーソス溢れるフォーク漫談・扇好亭カマギター氏、さわやか下ネタ新作落語の雪珍亭雲痴氏などの演者もそれぞれに面白かった。さらに驚いたことに出囃子も某・大手書店の人。

この催し、年二回興行で7年、もう14回も続いているという。これは本物だなあ。いや、驚いた。