美山の里で紅葉狩り〔10〕上阿田木神社

《11月29日の旅日記から》

「ヤッホー・ポイント」に続いて猪山人(ししやまど。猟師の意)のKさんの奥さんに案内してもらったのが、愛徳荘にも近い「上阿田木神社」。愛徳荘の名の由来も「阿田木」の当て字である「愛徳」からきているらしい。


鬱蒼とした森の中にその神社はあった。杉の巨木に囲まれてある。「神域」なんて言葉も思い出す。


案内板によると、そもそもは延喜22年(922)、ここから程近い寒川村大原に創建された。更に延長六年(928)にこのに遷座したという。元亀2年(1571)に遠い未来の社殿再建を視野に入れて境内に杉を植林した。いまある老木の杉森の由来である。

写真の正面が神楽殿。その奥に本殿がある。

人はあまりいない。地元のお年寄りのグループが箒で境内を掃き清めているのが見られるだけ。シーンとしている。清浄感あふれる空間だ。

本殿に向かって、ここまでの旅の無事を感謝してこのあとの無事を祈願。さらには猪山人の方々の山仕事の安全、さらにはKさんの商売繁盛を祈願した。欲張りだったかな。


本殿に向かって右には重右衛門杉、矢之助杉など郷土の偉人の名前を冠した杉があり、左には小さな祠がいくつかある。なかには無数の人形が供養されている祠もあり、それぞれいろいろと謂れがありそうだ。

それも含めて知りたいことはいろいろある。前々回書いたお祭りのことも知りたいし、「愛徳」と「阿田木」の関係、そしてちょっとはなれた場所にある「下阿田木神社」との関係。さらには「愛徳」と音の似ている「愛宕」との関係・・・。実に奥が深い。


前夜は猪山人のお二人のお話を聞いて、すっかり「遠藤ケイ」モードになったけど、今朝はすっかり「柳田國男」モードに入ってしまった。


いい場所だったなぁ。社殿も森も実に美しく、「日本のふるさと」を思わせる場所だった。ここはもう一度来たいなぁと思いつつ、Kさんの奥さんの車に戻った。

            (明日に続く。「美山の里で紅葉狩り<1>」はこちらへ。)



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