「伝説の劇画師 植木金矢展」」(弥生美術館)

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夕刻、東大裏弥生町は暗闇坂の「弥生美術館へ」



大物弁護士さんの個人コレクションを元にした美術館で、高畠華宵作品を集めた弥生美術館と、隣接する竹久夢二作品を渉猟した竹久夢二美術館の2館から構成されている。



開催中の「伝説の劇画師 植木金矢(うえききんや)展〜痛快!ぼくたちのチャンバラ時代活劇〜」が評判で、しかもあと一週間で終わりだというのでおっとり杖で駆けつけたのだ。


植木金矢


昭和30年代初頭から40年代、少年誌・青年誌を総なめにした伝説の劇画作家、植木金矢。劇画のみならず絵物語、映画ポスター、箱絵、挿絵も手がけ、卒寿を越えた今も現役である。その半世紀超におよぶ画業を集成した展覧会だ。


いやあカッコイイわ。剣豪たちはあくまで力強く女たちはあくまで色っぽい。僕はケン月影より色っぽい時代女を描く画家をこの人以外に知らない。僕の世代ではもう「懐かしい」という感慨は薄い。新しくカッコイイ、がすべてである。


会場には植木先生がおられた。お元気。ちょうどサイン会をやっておられた。一枚一枚丁寧に毛筆でサイン。お客さんと陽気に言葉を交わしながら。僕は遅く入館したので残念ながらサイン会には間に合わなかったが、450点に及ぶ展示は堪能できた。


常設の高畠華宵作品、竹久夢二作品もゆっくり見られた。


上にも書いたけどこの美術館は大物弁護士さんの個人コレクションを元にしたものだ。こどものころから高畠華宵作品に励まされて生きてきて、功なり名を上げたとき縁あって老人施設で静かで孤独な余生を送っていた高畠と出会い、スポンサーとなってふたたびスポットライトを当てて埋もれかけた作品を世に残した。


お金持ちのみなさんはぜひ見習って欲しいと思う。立派な社会貢献です。


夢二と言うとやっぱり「宵待草」である。夢二作詞のこの歌、当時、絵入りの楽譜本が飛ぶように売れたという。版元はセノオ楽譜社。日本の近代音楽史、芸能史、文学史に偉大な足跡を残した会社だ。


そんなことを再確認しながら同館を出て道にたったらこの看板。



古美術店のようだがなにか関係あるのだろうか。こういうことはぜひ畏友・Bralyさんに聞きたい。



そうだ、せっかく暗闇坂まで来たのだから、前々から行きたいと思いつつ素通りしていた「立原道造記念館」に行こう。


あれ、閉まってる。と思ったらもう一年以上前に閉館していた。しかも建物も売りに出ていた。



全然知らなかった。やっぱり世間から遠ざかっちゃうなぁ。で気になる所蔵物である。それらがどうなったのか。こういうことはぜひ畏友・Bralyさんに聞かなくちゃいけないのだけど、調べたらわかった。窪島誠一郎先生のご尽力で信濃デッサン館に移管され展示室も新設されたそうである。なんてありがたい。世のお金持ちのみなさんはぜひ見習って欲しいと改めて思う。<今日の一句>

夢に生きて 弥生煌く 華の宵


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