「久保新二祭り」(新宿駅前・シアターPOO)

【一昨日日記】

幼稚園理事会で幼児教育を考え、「石州流盆石席打ち見学会」で伝統芸術に浸った後は新宿へ。幼児教育、自然石、といういささか固い話から一気に柔らかい世界へ。


行先は新宿駅前「シアターPOO」で開催の「久保新二祭り」。




「ポルノの帝王」として知られるベテラン俳優久保新二さん。先ごろその膨大な記録と記憶を開陳する自叙伝『アデュ〜 ポルノの帝王久保新二の愛と涙と大爆笑 エッチ重ねて50年!!』(ポット出版)を刊行された。


アデュ〜 ポルノの帝王久保新二の愛と涙と大爆笑: エッチ重ねて50年!!

アデュ〜 ポルノの帝王久保新二の愛と涙と大爆笑: エッチ重ねて50年!!


それを記念したイベントだ。


この『アデュ〜 ポルノの帝王久保新二の愛と涙と大爆笑 エッチ重ねて50年!!』がすごい本でね。ポルノ、ピンクには全く暗い僕でも面白い本だった。


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「石州流盆石席打ち見学会」が若干のびて開場時間に間に合わないかと思ったけど、ホリデー特快は思いのほか速く、開場前についた。



開場を待つ列の先頭に極彩色の小山。まるで前衛華道の大作のよう。久保さんの親友にして新宿の名物男、新宿タイガーさんだ。タイガーさんを見かけた人にはその日は何かいいことが起きるというのは有名な話だ。僕にもなにかおこるかな。


観客整理をしていた久保さんの弟子筋でこの本の編者で、役者・ライターの石動三六さんに案内されて客席へ。


あっという間に超満員に。年末にそのパフォーマンスを堪能した(←クリック!)DJの革パン刑事さんを前方に発見し話をしたかったが人波でたどり着けずに断念。



受付の横でmarronさんと談笑するOL風の小柄な美女が気になる。お会いしたことあるぞ。どこの方だったかなぁ、出版社の人かなぁ。いや、比較的最近会ったような気がするので、国立の人かな。それとも絵本関係の人だったかイラストレーターさんだったか。うーん、思い出せない。



暗転からステージにライトがつき開演。司会は先ほどは場内整理をしていた石動さん。


このショーのキャッチフレーズが、



「魅せます   演(や)ります  笑わせます」



内容はまさしくその通り。まずは久保さんと、元「月蝕歌劇団」トップで現「おわらい浅草21世紀」の花形・しのはら実加さんの舞踊ショー。久保さんが白塗りに島田の鬘、あでやかな振袖に花魁風に帯を前で締めた艶姿。色はもちろんピンク。一方のしのはら実加さんはきりりとした若衆姿。凛々しくも可愛らしい。


梅沢富美男の「夢芝居」に合わせて妖艶に。振り付けは藤間紫乃月の名を持つ舞踊家でもあるしのはら実加さん。自由人の久保さんと時に二人三脚で、時に叱咤激励してこのステージを仕上げた。お見事。



    (写真提供・久保新二氏)


続いて女流ピン芸人5人によるネタ披露。メンバーは、カルーア啓子、 鈴木奈都、八幡カオル、牧野ステテコ、お祭り次郎、の面々。




統一テーマは「下ネタ」。


実に下品。その内容をここに書けないくらい下品。すがすがしいまでに下品。神々しいまでに下品。ご案内の通り、僕は下品な笑いが大好きなので、笑いすぎてあごの後ろが痛くなりしまいには首筋まで痛くなってしまった。それぞれ浅草の東洋館等に出ているそうなのでまた見られそうだ。


ここで休憩。久保さんが客席に降りてきて場内をお練り。僕のそばにも来て、僕の体を気遣う言葉をかけてくれた。ありがたきは同病兄。


第2部は桜井ひとみさんのストリップティーズから。昭和のストリップを彷彿とさせる石動さんのMCが軽妙に盛り上げる中、斯界随一の脚線美と言われる桜井さんが妖艶にそして抒情的に舞い踊る。


続いては「幕間コント」。昭和のストリップの幕間コントへのオマージュか。渥美清萩本欽一ビートたけしもこれで鍛えた。なにしろお客は女の裸を見に来ているのだ。ちょっとやそっとの面白さでは「引っ込め」コールが起きる。


久保さんと石動さんがピンク映画の監督と助監督に扮してのコント。久保さんの過激な暴走・爆走を石動さんが自在にボケながらペースメーカーとなる。まさに名コンビと感心した。


そこに長襦袢の女優さん登場。そこから撮影の場面がコミカルに展開されるのだが・・・。


そこで僕は心の中でアッと叫んだ。そうか、さっき受付脇におられたのは女優の里見瑤子さんだったのか。どこかでお会いしたと思ったのも合点がいく。先月行った池袋ロマン劇場の久保新二特集で上映された「作家と妻とその愛人」のヒロインだ。久保さん石動さんと並んで観た映画の、めちゃめちゃコケティッシュで驚愕した女優さんが受付にいるとは思わなかった。


夜這い者に扮した客席最前列の勇者が登壇、客席を沸かせてコントは終了。



そして賑やかなフィナーレ〜カーテンコール。幕はないけど。



       (写真提供・栗芝健舟氏)


ほぼ予定通りの時間に終演。お尻の痛さも忘れる二時間半だった。いやー、面白かった。


またどこかで同趣向のショーをやってほしいなあ。また見たい。



行ってよかった。やっぱりタイガーさんを見かけた日は良いことがある。




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