「そのころ、東京中の町という町、家という家では、ふたり以上の人が顔をあわせさえすれば、まるでお天気のあいさつでもするように、怪人二十面相のうわさをしていました」(江戸川乱歩「怪人二十面相」)
最近、国立の町では、ふたり以上の人が顔をあわせさえすれば、まるでお天気のあいさつでもするように、東西書店閉店の話をしている。
一昨々日、東西書店の店頭に下の貼り紙が掲出された。
開業42年。街の歴史とともに歩んできた書店だけに町の人のショックは大きい。
雑誌やベストセラーの品揃えがよく、人文書で全国的に有名な増田書店との絶妙の「棲み分け」で長きに亘って共存共栄してきた。
僕は数年前まで「月刊書店経営」の編集部にいた。「いた」というか一人で同誌を作っていた。そして地元在住半世紀超の自営業者なので、いくらでもこの件についての分析はできるが、憶測の域は出ないのでまだここには書かない。いずれまた機会があったら。
そうしたらここに来てもう一つの悲報が。
矢川駅近くで長年営業していた「よむよむ国立矢川店」も8月いっぱいで閉店するというのだ。
(画像はグーグルストリートビューより)
ニュースソースは同店のホームページ。
末尾に「株式会社リブロ」とある。そう、「よむよむチェーン」はリブロの経営なのだ。ちなみにリブロは出版取次最大手・日本出版販売の傘下企業。先だって旗艦店「リブロ池袋本店」を閉店したのと同じ流れか。大手資本傘下は業績如何で出処進退の決断が早い。
ちなみに東西書店を経営するのは株式会社東西哲学書院。信濃町に本店を持つ全国チェーン。宗教法人の創価学会の傘下企業。
春に高架下に開業したPAPERWALLは立川のオリオン書房の駅ナカ業態。そしてオリオン書房も出版取次最大手・日本出版販売の傘下企業。
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去年、国立本店の夏イベントで「国立、本と本屋を巡るフォークロア」と題して国立の書店の歴史と現在についての卓話をした。
↑ ↑ その内容は写真をクリック!! ↑ ↑
この卓話以降、洋古書の西書店が閉店し、高架下にPAPERWALLが開店し、8月末に東西書店とよむよむが閉店。この一年での国立の書店地図の激動には驚かされる。
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【余談】
現在、リブロ傘下の「よむよむ」。もともとは立川発祥のスーパーチェーン「いなげや」の子会社だった。その「いなげや」は今はイオン傘下。そして国立北口のアッパーミドルスーパー「三浦屋」は「いなげや」の子会社。なんだかんだで大手企業に囲まれてる感じか。
やっぱり僕としては地元の増田書店一点推しだなぁ。社長とは幼稚園で一緒に落とし穴を作った仲だし。
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