今日は、長女・花子(仮名・小五)と一緒に映画「スウィングガールズ」に行って来た。上映館は新宿の「スカラ3」。
僕と花子が映画に行くのは珍しい。生来、僕は落ち着かない人間で、映画館に2時間座っているのが苦手で、あと並ぶのが苦手なのであまり映画館は行かないのだ。花子の映画に付き合うのは、もっぱらおばあちゃん(僕の母)の役目となっている。
だけど「スウィング」と言われたら黙っていられないのである。一方の花子は学園コメディと言われたら黙っていられないのである。
「ウォーター・ボーイ」の矢口史靖監督の最新作だ。ひょんなことからジャズのビッグバンドをやることになった女子高生の半年間の奮闘を描いたもの。
いやはやすごく面白かったなぁ。山形の美しい風景の中で自然の中で彼女たちの若さとスウィング・ジャズがそれぞれに弾けている。女子高生役で、知ってる女優さんは主演の上野樹里さん以外、一人としていないんだけど(僕が知らないだけだけ)、みんないいな。
彼女たち自身が演奏しているビッグバンドジャズがなかなか聞かせますぞ。「ムーンライト・セレナーデ」「シング・シング・シング」「イン・ザ・ムード」そして「A列車で行こう」。結構たっぷり聞かせてくれる。
ノリとしてはもちろん「ウォーター・ボーイズ」が近いんだけど、「天使にラヴ・ソングを」の感じもあったかな。
大人でストーリーに深く関わるのは竹中直人ぐらい。ただ、木野花、渡辺えり子、小日向文世、徳井優、小形雄二等、歴戦の舞台人が脇を固めている。
竹中直人もよかったな。ビッグバンドの指揮者って言うのはほんとかっこよくって、子どもの頃、僕も憧れたものだが(スマイリー・小原ね)、あのスゥィングのワクワク感を全身で伝えていた。
特に主役・友子を演じた上野樹里嬢、いちいち軽率で可愛い。「ジョゼ虎」の時の妻夫木くんのガールフレンド役より活き活きしていた。
上で書いたように、他の女子高生役で、知ってる女優さんは一人としていないんだけどみんないい。特に巨漢ドラマーの豊島由佳梨、ダウナートロンボーンの本仮屋ユイカ、恋猫トランペットの貫地谷しほり、強面ギターの関根香菜、不良ベースの水田芙美子の諸嬢は面白いキャラクターをフルレンジで演じていて好感が持てた。特にギター&ベースはロシアの「タトゥー」のようなキャラが可笑しくて可愛い。
あと、「黒一点」の平岡祐太くんも可愛い。
スウィングしなけりゃ意味がない、とはよく言ったもので、なかなかこの映画、見事にスウィングしていたと思いますぞ。
そんなわけで、今、とりあえずデューク・エリントンを聞きながらこの日記を書いている。