「はがきゑ展 2004」千秋楽

国立市の年末の風物詩「はがきゑ展」も本日で最終日。打ち上げパーティーが行われた。

幹事はエソラ(=キャットフィッシュ)店主の関マスオさん。副幹事は常連の二子国文治さん。出席者は仏師の関頑亭さん、石彫家の関敏さん、故・山口瞳夫人の治子さん、ご子息で映画評論家の山口正介さん、フォークシンガーのシバ(三橋乙揶)さんを始めとする出品作家の皆さん、それにサポーターとして元「オール読物」編集長・豊田健次さん、書評家の岡崎武志さん、東京シティフィルのフルーティスト・海治洋一さん等、いわゆる国立系文化人が勢ぞろいする格好だ。

で、僕はというと何故か司会進行をやらしていただいた。出品者でも「文化人」でもない僕が司会をしているのを不思議に思った人もいたと思う。ま、成り行きだから仕方ない。

山口瞳先生ご存命の頃からずっと、持ち寄りのカジュアルなパーティーで、それぞれが工夫を凝らしたお酒や酒肴を持ってくる。僕も妻が作ったポーク・チリ・ビーンズでデビューして、鶴澤寛也師匠からいただいた雪中梅を持って行ったり、ウケ狙いで国立名物・スタ丼を持っていったりした。

今年の作品は「デカプリン」。陳健一(東京四川飯店)の黒ゴマプリンと聘珍樓の「マンゴープリン」をそれぞれ8人前を大きな型に流し込んで持っていった。デザートは出すタイミングが難しいのだけど、まぁまぁオーケーだったかな。

今日のパーティーのサプライズは音楽だ。

パート1はバイオリン。演奏するは、高橋卓也さん。桐朋出身で国立在住の若手バイオリニストだ。

10月31日の市民祭りで、僕は駅舎保存のチャリティーオークションで、「バイオリニストの自宅訪問演奏権」を見事落札した。自宅訪問権と言っても、我が陋屋に来ていただくのはあまりにもったいない。このパーティーに来ていただくことにしたのだ。
 
曲はお任せでお願いして、クラシック、タンゴから歌謡曲までいろいろな曲を演奏してくれた。一つだけリクエスト。それは「スミレの花咲く頃」。歌が苦手だった山口瞳先生が唯一愛唱していた歌なのだ。それをラストに演奏していただいた。我ながらいい演出だったと自画自賛


そして、東京シティフィルのフルーティスト・海治洋一さんのフルート演奏。曲名はわからなかったのだけど、詩情溢れるふくよかな音色が心を和ませる。ちなみに、前も書いたかもしれないけど、海治洋一さんの奥さんはピアノを弾く人で僕の初恋の憧れの人ある。


ああ、面白かった。このパーティーが終わると、今年も終わったという気がするなぁ。

ちなみに僕は毎年この展覧会で、一点購入することにしている。

今年は三橋乙揶さん。シバ。伝説のフォーク、ブルースシンガーのシバだ。イラストレーター「三橋乙揶」としてこの展覧会に参加している。ニューヨークのハロウィンをモチーフにした作品。

そのうちピエロと象が歩いている絵を購入させていただいた。それはシバさんの名曲「帰還」「象」を思い出させてくれるからだ。