貸本漫画史研究

今朝、日経を読んでてびっくり。友達の三宅秀典さんが大きく出ていたのだ。経済面に出ているわけはない(などと決め付けちゃ失礼だが、やっぱり出てるわけない)。文化面だ。

話題は貸本漫画。貸本漫画研究家として出ている。もちろんそんな職業はないわけで、本業はデザイン事務所の社長だ。

三宅さんと僕は「?つげ?つながり」だ。我が国には(大きく出たな)、「つげ義春研究会」という団体がある。どういう団体かというと、つげ義春をひたすら研究すると言う、そのまんまの団体だ。10歳違いの三宅さんと僕もその会員なのだ。

みんなで温泉に行ったこともあったし、あ、そうだ、去年の諏訪の御柱祭も一緒にいったんだった。勝手にでっち上げた「つげ義春杯バドミントン大会」なるトーナメントでペアを組んで優勝したこともあった(デッチアゲとは言っても賞品提供はつげ師だった)。あのトロフィーはどこいっちゃったんだろう。

つげさんも出身は貸本漫画だ。三宅さんはつげさんを研究する中でその源流を貸本マンガに見出し、研究を深め、仲間達と貸本漫画史研究会を立ち上げた(といってもメンバーのほとんどは「つげ研」だが)。そして地道に会報誌を編集・発行している。何号ぐらい出されたんだろう、僕のうちにあるだけでも相当冊数がある。

ぼくは年齢的に貸本文化はほとんど知らない。かろうじて国立に昭和40年代中ごろまであった貸本屋を覚えているぐらいだ(国立在住の方に説明すると、旭通りを「すずらんラーメン」の角を左に入ってすぐのところに店があった)。僕は借りたことはなかったが、姉が借りてきた若木書房の木内千鶴子の母ものなんかを読んでいた。

三宅さんたちの活動はマス・セールスに埋もれかけたものに光を照射する素晴らしいものなのはいうまでもない。尊敬に値する素晴らしいものだと思う。それとともに凄いと思うのは、これに目をつけた日経の記者殿である。眼のつけどころがよすぎる。


中一日はさんで連続で、友達が新聞に載るというのもなんか不思議な感じだ。