美山の里で紅葉狩り〔1〕 序にかえて


《11月28日の旅日記から》

そういうわけで紅葉狩りである。ご存知とは思うが「狩り」とは言っても紅葉を愛でる行楽のことをいう。


でも「紅葉狩り」じゃなくて「紅葉狩」となって「り」の字が抜けると、とたんに古典芸能になってしまうね。能楽の有名な演目で、歌舞伎舞踊にもなっている。各地のお神楽でもあるかも。

ストーリーは単純。山間で紅葉狩りを楽しむご一行。中心にいるのは絶世の美女。そこに通りがかったのが、平維茂ご一行様。まぁいろいろあって「合コン」となり、酔った維茂さんは寝込んでしまう。すると美女は世にも恐ろしい人喰い鬼女に変身。ビンチ、維茂!! しかし、神剣によって覚醒したネオ・維茂は見事に鬼退治をする。


でね、いきなり食い物の話になっちゃうんだけど「もみじ鍋」ってあるでしょう。これが「鹿肉の鍋」であるのはご存知だとは思うけど。なぜ、鹿肉を「もみじ」っていうかは・・・。

うん。そう、花札の「鹿」の背景が「紅葉」だという・・・。それが定説。

ただ、僕はここで異論を唱えたい。

ここで話は先ほどの能楽の「紅葉狩」に戻る。

ヒーローの平維茂がこの山に来たのはなぜか。「鹿狩り」にきてるんだねぇ、これが。


でこの「紅葉狩」のもとになっているのが、「鬼女紅葉伝説」。鬼女の名前も「紅葉」なのだ。つまり、「鹿を狩りに来て“鬼女・紅葉”を狩った」。その伝説を下敷きにして、 “鬼女・紅葉”が再び現れないように、「鹿鍋」を「もみじ鍋」と呼ぶようになった。

ってのはどう?

「どう?」って聞かれても困るよね。


で、僕だったらこう突っ込むね、「じゃあ、ボタンはどうなのだ」と。

猪鍋のことを「ボタン鍋」というが、それはどうなのか、と。こちらも花札じゃないのか、萩だけと。


それについての理論武装はこうである。

それは「歌謡漫才・フラワーショウの「華ぼたん」姐さんが猪に似ているからである」というもの。

フラワー・ショウ

どう? なかなかでしょ。

でもだめ。僕はずっと手前の人が「華ぼたん」かと思っていたのだけど違っていたようだ。真ん中の(ちょっとだけ)別嬪の人が「華ぼたん」さん。手前の人は「華ばら」さん。

って、45歳以上の関西人にしかわからない話で申し訳ない。


しかも迷走した、とめどなく。ここ数日、携帯での更新が続いて、久々のPCなので筆がすべる。いかんいかん。


で、僕の「紅葉狩り」である。どこに行ったのか。能楽の「紅葉狩」は「鬼女紅葉伝説」が元なので、舞台は信州の戸隠である。夕方まで大阪にいた僕が行けるはずはない(そう、京都の後は大阪に行ったのだ)。


ヒントは作者である。能楽の「紅葉狩」は観世小次郎信光と言う人の作品である。「船弁慶」の作者としても知られている(同じような話しだなぁ)。そして「鐘巻」の作者としても。

そしてこの「鐘巻」を元に後の人たちが発展させたのが、名作「道成寺」である。



道成寺。ねっ? 通じたでしょ? 
(って、誰に言っておるのだ)



長くなった。まだ旅の話が始まる前だが、続きは明日。

(長くなるぞぉ。往生せいや・・・)

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