日本を代表するクラシック・ホテルでランチ。
ランチに先立ち、係の青年(長身でイケ面)に館内を案内してもらった。
先々代だか先々々代だかが日光・金谷ホテルからの入り婿で、当時建てられた本館は東照宮の建築様式の影響を受けている由。お風呂屋さんみたいとも思ったが黙っていた。あと歌舞伎座とか。
チャップリンとか三島由紀夫とかレノン&ヨーコとかアインシュタインとかヘレン・ケラーとかも泊まったそうである。
もちろん皇室の方々も。
「天皇陛下様も泊まられました」と。
ん? 天皇陛下様? 「陛下」に「様」は要らないんじゃないの? 渥美清演じる山田二等兵じゃあるまいし。
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変わった言葉遣いだなぁと係の人を見たら名札に「趙」とあった。近年とみに増えた中国人観光客対応のためのスタッフなのかもしれない(欧米人のスタッフもいる)。流暢な日本語なので、名札を見るまでわからなかった。
今日、結婚式もあったようで廊下で花嫁さんとすれ違う。なんか縁起がいいような気がしてうれしくなる。
まるで鹿鳴館のようなメイン・ダイニングでランチ。
柱の一本一本に面白い彫刻が施されていた。
僕たちのとなりのテーブルは若いご夫婦。奥さんの方のお誕生日のランチのようだ。3人の若い女性スタッフから歌のプレゼントが贈られた。
「Happy birthday to you. happy birthday dear ○○子さん♪」
とユニゾンで。最後のワンフレーズくらいハモッたらよかろう。
有体に言って、あまり上手くない。
聞いていてバツが悪い。
バツが悪いので間が持てずに僕たちは思わず拍手した。
そうしたらそれがパンデミック状態(!!)に広がって、ホール全体からの拍手に広がった。
拍手の嵐の中、立ってピョコンと頭を下げる○○子さん。
どうぞ、お幸せに。いつまでも仲良くね。
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