「TAKURO☆NIGHT」の当日


アッと言う間に「岡崎武志TAKURO☆NIGHT」の当日。退院後2週間近くあるから大丈夫だねなんてのんびり構えていたら、もう当日。


2時半に小魚嬢が車で迎えに来てくれて出動。車にハイチェアを積み込む。フォークコンサートに必需のハイチェアは我が家のダイニングに配備のもの。無用の長物で、いつもは「ほぼタオルかけ」になっている。それとともに積み込んだのが「学生アルバイト1号、2号」。つまり、長男・虎太郎(仮名・大3)と長女・花子(仮名・高3)。今回のイベントの手伝いなのか、僕の介護者なのかは微妙なところ。


会場作りがすんだあたりで、多摩ディランさん、岡崎武志さんが相次いで来場。入念なリハーサルが行われた。そうは見えないかもしれないけど、下の画像がその「入念なリハーサル」風景。



そうこうしている間に上演時間。第一部は岡崎さんのトーク。岡崎さんがいかにして拓郎に魅せられ、さらには三十路の上京者として高円寺に降り立つこととなった経緯をユーモアたっぷりに語り、そこにゲストとして多摩ディランさんが登場して、トークと歌で拓郎を解析した。


休憩を挟んで第二部は「謎の新人 よしだくたろうスペシャルライブ」。たくろうナンバー10数曲を軽妙なトークに乗せて、また途中で岡崎さんとのデュエットなど交えながら一気に歌いきった。


アンコール曲はオリジナルの「Song For Takuro Yoshida(吉田たくろうに捧げる歌)」。三十余年前の16歳の春、渋谷公会堂のコンサートに行った時の感激、一瞬の出会いを歌った曲で・・・・。つまりは熱いラブソング。「三十年恋」ね。これは必聴。あまりにビュアな詩、そしてメロディ、熱いシャウトに隠された男の純情に、僕などは島崎藤村の「初恋」を思い出してしまったよ。「まだあげそめし前髪の 林檎のもとに見えしとき‥‥ 」ね。


雪が降り雨が降り風が吹き、と、天候が悪いので心配された客の入りも最終的にはほぼ満席。宣伝が不十分な割にはたくさんおいでいただいた。


僕の今回の役割は「フロア」主任。あ、いつもか。僕はウェイター等のアルバイトはしたことが無いのだけど、今は大好きな仕事だ。学生時代は人と接するのが苦手だったので(今も苦手だけど)、工場とか倉庫とかのバイトばっかりしてたけど、今は天分すら感じる。きっとは前世はどこかの食堂の給仕頭だろう。今日も、とてもちょっと前まで車椅子に乗っていた人とは思えないような華麗なステップでフロアを舞っていた(セルフイメージ)。


いずれにせよ、イベントとして最高に面白かったし、準備を含めてイベントのお手伝いするのは最高のリハビリだった。貴重な機会を与えてくれた店主のマスオさん、小魚ちゃん、岡崎さん、ディラン氏、そしてくたろうさんに感謝したい。はっきり言って僕など絡まずともできるのにあえて僕の退院を待って手伝わせてくれた配慮がありがたい。



終演後。まごまごしていたら終バスを逃してしまい、徒歩で帰宅。途中、花子が「寒い寒い」と騒ぐので「スタ丼の店(いつからこんなふざけた店名になったのか)」で塩ラーメンを食べて帰った。



これは第二回をやりたいなあ。いややらなくっちゃいけない。だって「旅の宿」「結婚しようよ」「人間なんて」「ペニーレインでバーボンを」「襟裳岬」・・・・・。温存している名曲がまだまだあるんだからね。<こしおれ>

春寒に 吠えて千歳の 愛誓う