「龍馬伝」に思う。

みなさん、NHKの大河ドラマ龍馬伝」ご覧になりましたか。視聴率はまずまずだった様子。新聞の読者欄等を見ると、評判は賛否両論といったところか。僕は面白く見せていただいた。もっとも僕は香川照之が出ていれば満足な人なのだが。


「否」の意見を集約すると「線が細い」「力強さがない」と言うことらしい。従来の龍馬像とは違った新しい龍馬像と言うことでいいんじゃないかなぁ。歴史オンチのお前に「従来の龍馬像」が何かわかるのかと問い詰められたら下向いちゃうんだけど。


そこで、福山龍馬について考えてみた。

「線が細い」なんていわれる理由はね、小顔過ぎるの、多分。何しろこのスタイルですよ。

龍馬伝

昔、「八頭身美人」なんて言葉があったけど、今、ディスプレイに物差しを当てて計ったら8.3頭身。確かにこれはスマートすぎるなぁ。


そこでご本人と比べてみよう。


龍馬伝

うむ、やっぱり力強いなあ。当時にしてはきっとスマートだったのだと思うが、約6.3頭身。やはり役者は顔が大きくないといけないのかもしれない。


僕が思い出せる限りで一番顔の大きい役者さんは誰か。文学座北村和夫か先代の尾上松緑だなぁ。共に故人。

松緑の和藤内(国姓爺合戦)なんて凄かったよ。もう体の半分が顔なんだもの。圧倒されたなあ。北村和夫のオセローも凄かったなぁ。残念ながら、共に画像が見つからない。唯一、松緑の鮓屋の権太(義経千本桜)が見つかった。

鮓屋

さすがの松緑丈、堂々の5.6頭身。日本の役者さんはこうでなくっちゃ。僕の印象の「体の半分が顔」(2頭身)にはちょっと及ばなかったけど。


あと、顔が大きくて力強いと言えば吉田茂である。焼け野原から復興へと国民を引っ張った力強さを考えると多分5頭身くらいであろうとと勝手に想像していたら、存外にスマートだった。

吉田茂

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SWに思う 芸者女優について

シルバー・ウィーク半ばである。

この「シルバー・ウィーク」っていう言い方もなんだかね。それだけならまだ許せるけど「SW」て略さないで欲しいね。

「SW」って言ったらふつう「スミス&ウェッソン(Smith & Wesson)」でしょう。


午後から外出で12時半には家を出たい。昼食をとりつつテレビをつけたらMXテレビで「大江戸捜査網」をやっていた。杉良太郎主演の第一シリーズ。1972年頃か。このころはまだ、例の「隠密同心心得の条」のナレーションはない。でもあの思わずタクトを振るいたくなる壮大で景気のいいウェスターンなテーマ曲は同じ。

いやぁ、名曲だなぁ。砂塵の向こうからカスター将軍と第七騎兵隊がやってきそう。国立八小ではこの曲で騎馬戦をやるよ。いいセンスだなぁ。


で、今日のゲストスターは三浦布美子。古くは貞奴を祖とし(これは古すぎ?)、小唄勝太郎〜市丸〜赤坂小梅美ち奴日本橋きみ栄〜神楽坂はん子、浮子と続いた芸者歌手、芸者女優の系譜の最後に位置する人である。いや本当はこれらの系譜からは外れるんだけど。

とにかく僕が子どもだった1960年代後半〜1970年代前半ごろには大層人気があって、ドラマに引っ張りだこだった。時代劇でも現代劇でも一貫して芸者の役オンリー。ぶれない。

僕は苦手だったなぁ。この白塗りで目の細いヌリカベみたいなオバサンのどこがいいのかと。


そして今日、1972年ごろの「大江戸捜査網」のゲストだったわけだ。当然、芸者の役。

綺麗だなぁ、おやじになった現在の目で見ると。安定感のある色っぽさで。でもこれは子どもにはわからない味わいだろうな。

今、どうしておられるんだろう、きっと古稀に近いと思うのだけど。


なんてことを考えつつ最後まで見てしまったよ、「大江戸捜査網」。時計を見たら13時。

いかん、遅刻する!! 慌てて家を飛び出したのだった。(続く) 

でくのぼう万歳

banka-an2009-03-10


        
                      明日のために その② 
                      『満洲慟哭』
                   (友清高志・講談社・1,470円)
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そして昨日の「水戸黄門」である。劇中に気になる役者さんがいた。

純朴な百姓だったのが、許婚を助けるために人を殺めてしまったことが原因でヤクザの用心棒に身を落とした青年の役。影があり、なおかつ凄みがあるはずの役柄なんだけど、影が無い、凄みも無い。だけどなんとも妙な存在感がある。型にはまらないスケールの大きさがあるのだ。うーん、なんだろうこの感じ。

気になってググッてみたら、小林健という人で小林稔侍の息子だった。海よりも深く納得。なるほど、親子二代か。おとうさんもそんな感じだものなぁ。身長188センチ。でけぇ。デビューは相撲部員の役。そのまんまである。

なんというかなぁ、いい意味での「でくのぼう」。もちろん、これほめているのよ。スケール感があるの。「小器用」の反対語としての「でくのぼう」。宮澤賢治の世界もちょっと入っているかな。(そういう人に私はなりたい)

なにをやっても小林健。そこにただいるだけで絵になるような、そんな役者さんになって欲しいものである。


赤坂の夜は更け行く

というわけで赤坂に行ってきた。仕事でね。遊びで赤坂なんか行ったらアガッちまうよ。それから、夜は更けゆくといいつつ昼間でしたが。

約束の時間にちょっと早く行き過ぎてしまった。なにしろ慣れない土地なのでね。つい臆病になって早く行ってしまうのだ。

さて、どうしよう。時間をつぶすにも土地鑑が無い。

赤坂といえばTBSである。TBSセンターに行ってきた。おのぼりさんである、完全に。

つい売店に寄ってお土産まで買ってしまう。職場には「渡鬼まんじゅう」と迷った挙句、「アッコにおまかせサブレ」を買う。ほとんど嫌がらせのようなお土産だが、先週の奥山祅伸さんに敬意を表して。同番組も奥山さんの脚本である。

そんなことをしているうちに約束の時間が来た。あっ、自分へのお土産を忘れるところだった。あぶないあぶない。何を買ったかって?

赤坂といえばTBS、TBSといえば…、決まっているじゃないですか。

 水戸黄門最終回スペシャル

banka-an2007-09-17

今日のハイライトは「水戸黄門最終回スペシャル」である。水戸と紀州の確執に端を発した陰謀サスペンス。

前回のスペシャルがサイドストーリーを詰め込みすぎてトッチラカッテしまったのでその反省を踏まえたのだろう、一本筋の通ったストーリーで楽しかった。

ゲストスターが出色。紀州候が平幹二郎、根来のエージェントに萩原・深夜通販・流行、紀伊国屋文左衛門に中村・紋次郎・敦夫、高尾太夫に野田よし子、かつての立川志らく映画のヒロインだ。他に辻萬長、佐藤仁哉、西田健国広富之堤大二郎

そしてオープニングのキャストを見ていて嬉しかったのが貝原・養生訓・益軒。いやミドルネームは要らない、貝原益軒。それがテリー吉田こと(言わない言わない)吉田輝雄なのだ。

キネマの怪人・石井輝男監督作品の多くに主演した伝説の俳優。伝説というには作品数はすごく多い。吉田輝雄のフィルモグラフィー ←←クリック!!



ずっと一緒に旅をしてきた柘植者の少女・アキ(斉藤晶。ここでいう「柘植者」とは柘植の里の忍者のこと。「つげ義春ファン」のことではない。いや、余計なことを申した)も今日で卒業。最初はほとんど台詞もない赤ちゃん同然の幼児だったが、すっかり娘さんらしくなった。名残惜しいがいい引け際、いい潮時というものだろう。引け際を失う悲劇は由美かおる一人で十分である。


そして来週からは「浅草ふくまる旅館」がまた始まる。西田敏行木野花渡辺いっけいという芸達者を揃えながら、脅威のユルユルと戦慄のズルズルを誇るあのシリーズの再開だそうである。僕が台東区長なら「浅草を名乗らないでいただきたい」とねじ込むところである。

まあ、この時間帯のドラマは「水戸黄門への飢餓感をあおるための装置」だそうなのでこのくらいがいいのかもしれない。僕も来週からの数ヶ月は月曜日も残業できて仕事がうまくまわりそうなので、ちょっとホッとしている。


はい、水戸黄門を見るために毎週月曜日は定時で帰ってましたが、何か?

よしみちゃんの赤姫

banka-an2005-05-16


今日の水戸黄門のゲスト・スターは歌手の天童よしみ嬢。

舞台は山形の天童(やった!!)。将棋の女流名人と言う役どころ。そして実は殿様の娯楽員、じゃなかったご落胤という設定。

そこまで聞いてまさかと思ったが本当にあった。ラストで親子の対面を果たしたあとは、なんとお姫様のスタイルで登場。赤姫だ。


長生きはするものである。いいものを見せてもらった。思わず海の神様に向って「カムサハムニダ」で手を合わせてしまった。

時代劇三昧

GW後半である。

カラスの声で目が覚める。ここ数日、商店街のゴミを狙ってか十数羽が集結する。ヒッチコックか?

カラスが退散したあと二度寝して起きたら10時過ぎ。

10時半からは「暴れん坊将軍」の再放送。サブちゃんの女房が二代目・浅茅陽子のシリーズ。ゲストスターは岩崎良美

4時からは「水戸黄門」の再放送。佐野浅夫のシリーズ。

7時からフジテレビで映画「鬼平犯科帖」。10年前の映画。10年前の、わが江戸家まねき猫さんもでている。鬼平配下の密偵たちの溜まり場、「五鉄」の小女・おときの役。ニコニココロコロと可愛い。

巨悪は藤田まこと。人相の良い人の悪役と言うのは本当に怖い。それにしてもまこちゃんの大阪弁はきれい、東京出身の人とは思えない(と、大阪ディープサウス出身のツレが言ってた)。

映画は面白かった、本当に面白かった。播磨屋の旦那(吉右衛門丈)の粋でかっこいいこと。立ち姿の美しいこと。密偵・おまさに言う「おめえも男で苦労するナァ」なんて台詞、ほかの役者にはいえないっすよ。

残念なのは、今宵の放送でエンドロールをカットしたこと。多分映画もテレビと同じくジプシーキングスの「インスピレーションズ」だったんだと思う。

鬼平の物語と言うのは基本的に悲しい。不幸になる人が多い。その不幸な魂を浄化するのが、あの「インスピレーションズ」のギターソロ「タララララララララァ〜〜ン♪」だと言われている(僕が言った)。

そのエンドロールを省くとは画龍点晴を欠くの謗りは免れまい、と思う憲法記念日だった。


そう、憲法記念日だ。今日、憲法記念日は時代劇を見ている以外は山口瞳先生の「卑怯者の弁」を読み返していた。

「卑怯者の弁」は日本ペンクラブのサイトに引用されてます。ご興味のある方はクリックしてみてください