泉ピン子主演『女子刑務所東三号棟 5 』

banka-an2003-09-25


泉ピン子主演『女子刑務所東三号棟 5 』 (TBS・21:00〜) を見る。2時間ドラマの人気シリーズだ。今回で第5回。

 タイトル通り毎回舞台が女子刑務所で、主演はずっと泉ピン子。でも毎回キャラクター、設定は変わる。貞女だったり悪女だったり。助演(同房者や看守)は毎回総入れ替え。

今回のゲストは南果歩浅田美代子柴田理恵、毎回一人いる老受刑者が草村礼子 (この役はモウケ役で今まで赤木春恵菅井きん内海桂子等がやっていた。たいてい途中で死ぬ。今回の草村も正月のモチをのどに詰まらせて死んだ。)というクセ者ぞろい。特に浅田美代子の莫連女のカッコイイこと。赤い風船はどこに飛んで行ったんだろう。

今回の設定は泉ピン子は元・婦警。愛娘をレイプして自殺に追い込んだ犯人を轢殺して入所している。クールな強面で通してきたが、いつしか元・婦警であることが知れ、陰湿なイジメの標的になる・・・・。

  僕はこのシリーズが好きで、全作品見ているのだ。
  っていうと周りのシュミのいい人たちは人は皆ヘンな顔をする。なんでだろう、面白いのに。

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 国立名物に「スタ丼」という食べ物がある。大盛りのドンブリ飯に海苔をのせ、その上に豚肉と葱と大量のニンニクを濃口の醤油味で炒めたものを乗せる。さらにそのてっぺんをちょっと窪ませて生卵の黄身を乗せる、という極めて濃ゆ〜〜い食べ物だ。あ、あとまっ黄色なタクアンふた切れも添える。

 美味いかって? ・・・・・・・どうなんだろ? 僕自身よく分からない。美味いけど不味い、不味いけど美味い、そんな感じだ。好きか嫌いかと問われれば「好き」と答える。半年に一遍ぐらい無性に食べたくなる。
 バクバク食べられて「うん、まだ現役だ」とホッとしたりする。
 で、あとで胸やけしたりする。

 テイクアウトして部屋で食べたりすると部屋中にニンニクの臭いが充満する。そこがたまらなく好きという人もいれば、店の前を通るのを避けるほど嫌う人もいる。

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つまりね、『女子刑務所東三号棟』(以下「ジョシケー」と略す)は、スタ丼なの。
クサいの、ピンちゃんが。でもうまいの、ピンちゃんが。ほんとにクサうまいのである。泣かせどころもバッチリ。嫌いな人にはホント耐えられない世界だろうね。しかしひとたびジョシケーの魔力に取り込まれたら、あなたはもう逃げられない(大げさだねどうも)。

内容のエグさと、それにそぐわない城之内ミサの清らかな音楽とのギャップもジョシケーの魅力を亢進する。
 そして必ずあるのが演歌歌手による「慰問」のシーンだ。今までも八代亜紀堀内孝雄等が出演してきたが、今回はなんと都はるみの登場だ。
不幸な出来事を回想し涙するピンちゃんのグズグズの泣き顔にかぶる都はるみの天辺の歌声。ジョシケーのクライマックスだ。

ああ、面白かった。クサかった。そしてうまかった。ピンちゃんのヨゴレのかっこいいこと。プラダやシャネルよりずっと似合ってるぞ!

ああ、面白かった。でもおなかいっぱい、あと半年くらいはもういいや。