インカ・カーンがやって来た!

この週末、我が家には小さなお客様が来ている。すごく小さなお客様だ。

インカ・カーン

ハムスターのインカ・カーンだ。

 次男・三吉(仮名・小一)のクラスで飼っているハムスターで、週末は希望する家庭に持ち回りでショート・ステイするのだ。

 希望者が多くなかなか順番が回ってこなくてずいぶん待ったらしい。

 それにしても「インカ・カーン」とは妙な名前だ。クラスでこの子を飼う事になり、さて、名前を決めようという段にクラスメートの勝之進くん(仮名)の閃きで決まったらしい。
 彼が突然「インカ・カーン!!」と叫んで、満場一致でそれに決まったそうだ。
 大した意味は、というか全く意味はないらしい。どうも小学一年生の考えることというのはわからない。

 発音は、「インカ」は山本リンダの「リンダ」のアクセントで。一拍おいて「カーン」は・・・・・・説明しにくいなあ。幸田シャーミンの「SUPERTIME!!」の「TIME!!」の部分が近いかな。いやちょっと違うか・・・。

 ちなみに勝之進くんは昭和を代表する大横綱のお孫さんである。やはり立ち合いの気合がちがうんだな、きっと。


 もう、三吉はうれしくてうれしくて、家の中を移動するのもインカ・カーンのケージを提げて歩いている。?乗り物酔い?するからやめろって。

 遅く帰ってきて一人夕食を食べる僕の食卓の脇にケージを置いて嬉しそうに眺めている。ケージの中でインカ・カーンが暴れるとオガ屑が散る。味噌汁に入るからどけろって。

 やはりハムスターというのは可愛い顔をしている。顔を近づけるとほのかにハムスターのおしっこの匂い。この匂いを嗅いで思い出したが、僕も昔、中学生のころハムスターを飼っていた。名前は「ジュッ!」。鳴き声から採った。単純だが根拠が明確なあたり、さすがは中学生である。中学生で賢いから「寿っ!」と漢字を当てた。

 ちなみに、ハムスターはすぐ死ぬ。寿命は1、2年だろう。同じクラスでいく2年生の終わりまでには多分死ぬ。子どもにとってペットの死は命の大切さを学ぶ最良の機会である。機会ではあるが、できればうちでじゃないほうがいいなあと言うのも本音である。ちょっと爆弾ゲームみたいな感じもあるのである。