甲州旅日記8 蛍雪の誉れと臥薪嘗胆

banka-an2007-08-22


【初日 その?】
そういうわけで、泊まりは石和の「スパ△ンドホテル○イトー」である。

お風呂がすんで食事がすんだ後は家族でカラオケに行ったんだけど、長男・虎太郎(仮名・高3)がいつまでたってもこない。部屋にもいない様子だし、どこに行ったんだろうとおもったら仮眠室にいた。漫画雑誌を読んでいた。

僕たちは5人用の和室をとったのだけど、健康ランドなので仮眠室もある。薄明るい部屋にパーソナルテレビつきのリクライニング・チェアがずらりと並んでいる。壁一面の書棚には漫画雑誌が並んでいる。虎太郎曰く「読み逃していた雑誌がすべてある」のだそうだ。

見てみるとジャンプ、サンデー、マガジンは当然のこと、少年誌、青年誌、かなりマイナーなものまで一年分ぐらい揃っている。スイング・ジャーナルまである。健康ランドに来てスイングジャーナルを読みふけっている奴は相当不健康だと思う。

室内は薄明るい、というか薄暗い。そこでテレビの明かりを補助光にして読んでいるのだ。蛍の光ならぬテレビの光だ。

虎太郎は夜が更けても戻ってこなかった。ふかふかの布団があるというのに、居心地も良くなさそうなリクライニング・チェアにずっといるのだ。結局、虎太郎が部屋に戻ってきたのは明け方近くだったらしい。明け方に帰ってきて、朝食まで仮眠を取ったそうだ。仮眠室から帰ってきて仮眠をとる、というのがどうもわからない。

でも、テレビの明かりで本読んで固いところで寝てるなんて「蛍雪の誉れ」と「臥薪嘗胆」じゃないか? もしかしたら功が成るんじゃないか? と、一瞬思ったのだけど「嘗胆」が足りない。残念。とりあえずレバニラを食わすか、と思ったが、朝食メニューにはレバニラ定食はなかった。