特急あさかぜと鉄の処女

banka-an2005-03-07


今週号の「週刊朝日」の出色は、嵐山光三郎氏の「最後の特急あさかぜ乗車記」だな。

この3月1日のダイヤ改正で廃止となったブルートレイン「特急あさかぜ」の最後の列車、つまり2月28日発の便の乗車レポートだ。3ページのグラビアと4ページのコラムという構成。

列車の旅の本も出している氏のことだから面白さは保証つき。それにしても列車の中の描写だけで4ページ楽しませる筆力は流石。「平成の阿房列車」の趣あり。前もってわかっていればヒマラヤ山系にならぬまでも、ホームに酒肴を持参して涙で見送ったものを・・・。


寝台車と言うと僕は2回だけ乗ったことがある。

一回目は中三の春、修学旅行の帰途。青森から一気に寝台で帰ってきた。仲間と一緒で興奮して寝られやしませんや。

二回目は大学二年の夏。ツーリング先の八戸で大転倒して骨折して、包帯とギブスでグルグル巻きにして乗車した。骨折箇所が熱を持って痛くて寝られやしませんや。


夜行の高速バスは一回だけ乗ったことがある。僕のような体格の者は乗るもんじゃないね。別に小柄な人に合わせて作られているわけじゃないだろうけど、少なくとも176センチ110キロには合わせていない。

膝が伸ばせないんだもんね。前の座席の人も背もたれを倒したいんだけど僕の膝がつっかえて倒しきれないのが申し訳ない。

僕は僕で肘掛もあるから身動きが取れない。まるで拷問。昔、SF映画で見た冷凍睡眠カプセルみたい。

というより昔、中世ヨーロッパものの映画で見た「ニュルンベルク鉄の処女」みたい。そうなると「拷問」じゃなくて「処刑」だが。