春は曙 広東の春 「故あって大人買い」

3月30日の日記にも書いたが、行きはスーツケースがガラガラだった。約半分がスカスカだった。

ところが帰りはパンパン。それどころか、予備のパラシュート布のボストンバッグを使うぐらい。

何でそんなに荷物を増やしたかというと、もちろん買い物だ。


話は5年前に遡る。僕はその年、小学校に上がる長女・花子(仮名)と大連に行った(そのころ僕は満鉄に凝っていた)。そしてそのときに帰りのYENへの再両替をしそこなってしまい、むなしく人民元を持ち帰っていたのだ。日本円にして1万円程度だけど。

人民元は日本国内ではYENに替えられない。中国で使うしかないのだ。

今回、5年ぶりにその機会が巡ってきたのだ。広東ですべて使ってしまおう。

といっても広東は物価が安い。さあ食うぞ!! と気合を入れて「広州酒家」本店に乗り込んで、僕と虎太郎が本気を出しても800円しか食べられない。

お金を使うというのもなかなか難しいのである。根が貧乏性なので無駄遣いは出来ない。必要なものしか買えない。

そこで登場するのがデパ地下だ。広東市内最大のデパート「新大新百貨店」の地下に行って食料品やお菓子を買いまくったのだ。

頭の中で算盤を弾きながらカートに品物をドサドサ入れていく。だんだん楽しくなってきて虎太郎と二人でゲラゲラ笑いながら買い物をした。まるで駄菓子屋で大人買いをするようなノリ。


そんなわけで当分わが家にはお茶菓子が潤沢にあります。まるで落雁のような食感のミルククッキーなんかかなりイカしています。