横浜中華街へ

毎年、この日に読み返す文章がある。

それは、故・山口瞳先生の「卑怯者の弁」



今日もそれを読んだあと、家族で横浜へ。中華街に遊びに行ったのだ。子どもたちももう親と出かける年齢でもないが、サークルの用事がある長男・虎太郎(仮名・20歳)以外はついてきた。

中華街には、八王子経由で行くのが一番早い。八王子から横浜線、それも根岸線直通の大船行きを選んで乗ると、乗換えは一回だけで済む。意外と近い。


横浜の中華街。言わずと知れた「世界一のチャイナ・タウン」である。


中華街に行ったら、まずは官邸病、じゃなかった関帝廟。信義の神・関羽を祀ったお堂で中国では広く信仰を集めている。

この豪壮な堂宇を見よ。

もっとも横浜の関帝廟がこんなに立派になったのは、ほんの十数年前。以前は、中華学院の校庭の隅の、モルタルのちょっと倉庫みたいな建物の奥のほうに三つ祭壇が並んでいるだけだった。もちろん観光客なんてほとんどいなかった。地元の華僑の人たちが、静かに信仰していた。

それが火事で焼けちゃって、寄付を募って今のような立派なものが出来た。寄付を集めている最中は、寄付をしている人の名前が張り出されていた。この辺は、日本の神社と同じ。そのトップが「シ余阿玉(と・あぎょく)だった。

いまや観光名所であり、なおかつランド・マークである。浅草における観音様、神楽坂における毘沙門様のような存在になっている。成功したんだなぁ(しみじみ)。

立派になった関帝廟で、僕も500円を払ってしっかり参拝。中国式の太い線香を供える。

ふと中華学院の庭を見ると獅子舞と龍舞の支度中。もしかして・・・・。


お土産屋さんを冷やかしたりしている間に、人が多くなってきた。行列はかなわん。うちの家族は全員、並ぶことに娯楽を見出す才能に欠けている。


とりあえず、手近なレストランに入ろう。

ここにしよう。芸能人のサイン色紙が貼ってある。


芸能人のサイン色紙が貼ってある店を避ける人がいるが、僕は逆。純情で気さくでいいじゃないですか。純情で気さくな人が作る料理が不味いはずかがない。


初めて入った、市場通りの「彩鳳」というお店。上海料理だったのかな。期待通りに美味しかった。


食後は山下公園へ。本日開催の「ザ・よこはまパレード」のスタート地点なのだ。僕はパレード見物が好きなのだ。

だけどものすごい混雑で、ちょっとだけ見て撤退。


サンバはすごい迫力。羽根飾りをつけたセクシーな衣装の踊り子さんを先頭に、打楽器隊が続く。陽気。

だけど・・・。古いことを言うようだが、いくらお祭りとはいえ、若い娘が昼日中<公衆の面前で「尻っぺた」を出して踊り狂うと言うのはなんとも・・・・、結構でございますな、どうも。気分が若返ります。


ボランティア・スタッフの人に配られていた参加団体リストの中に「横浜華僑総会(獅子舞・龍舞)」の文字。まさしく真打なので、登場はだいぶ後半らしい。残念、今年はパス。


人ごみを避けて赤レンガ倉庫へ。でもこういう建物は一橋大学の「兼松講堂」で見慣れているから、別に珍しくない。


パレードにぶつからないように迂回して再び中華街に。午後になりますますの大混雑。歩くのもままならないほど。そんな混雑なのに犬を連れている人がいる。へたすりゃ動物虐待になるから、別の道を選んだほうがいいだろう。


中華街大通りで、お土産をいろいろ買う。もちろんズッシリ重い月餅や肉まんもも。なぜかインド製の麻のエコバッグも。

なにしろ世界一のチャイナ・タウンである。なんでもある。

僕も中国は大好きで、北京、上海はもちろんのこと、瀋陽、大連、撫順、天津、蘇州、広州、ついでに香港、台湾といろいろ旅してきた。それでもなかなか目に付かないようなものが、ここ横浜にはあるのだ。


長女・花子(仮名・高2)が買ったのがブルース・リーのシールと人民帽。次男・三吉(仮名・中2)が買ったのが、下の画像の木製の太刀。

多分、太極拳の演舞に使う物だと思うのだけど、刃渡りが約80センチと立派。しかもデザインがゲームの「真・三国無双」の中で、魏の勇将「夏候惇元譲」が振り回す名刀「滅麒麟牙」にそっくりだそうで、三吉先生大興奮だった。


いや、それにしても凄い人出だった。僕が初めて中華街に来たのは高校の頃。だから30数年前か。その頃は、日曜日に大きなバイクで来て、中華街大通りの道端にバイクを止めて食事をしても平気だったよなぁ。いつからこんなに込むようになったんだろう。知恵者がいるんだなぁ。




は5月14日(金)から!!

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