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仕事が終わったたあとは大急ぎで新宿へ。
目指すは２丁目。うそ。三丁目の末広亭。
３０年ぶりにきた末広亭。現在の興行、「１０月上席」の夜の部の主任（トリ）が大好きな初音家左橋師匠なのだ。
これまた先輩で栃木のアマ落語家・火災亭珍歌さんのｍｉｘｉ日記で知った。
新宿末広亭の、しかも夜の部の主任と言うのは一丁目一番地だ。歌舞伎で言えば歌舞伎座で助六を演じるようなもの、プロレスで言えば満員の後楽園ホールでメインイベンターで出場するようなものなのである。これは行かずばなるまい。
他の出演は、ＴＶＮＧのすずかぜにゃん子金魚さん、先日の吉祥寺寄席で魅せられた柳家喜多八師匠、そして紙切りの林家正楽先生。いつか「藤娘！！」とかリクエストできるような人格になりたい。
そして主任の初音家左橋師匠。僕はこの人とは長いぞ。大学の先輩。詳しくはとてもソックリな下の似顔絵（僕が描いたんだけどね）をクリックしてください。
今日の演目は人情噺の大作「井戸の茶碗」。特に、小心で善良な屑屋さんが実にいい。純情は金、と改めて思った。
終演後、楽屋にご挨拶。末広亭の楽屋って初めて行った。
帰り、新宿の雑踏を杖を突いて通り過ぎる。賑やかな酔っ払いの群れ。
「嗚呼、新宿はいつからガキの街になってしまったんだ」
と、じじいどもを嘆かせた僕らの若い頃と変わらぬ喧騒が嬉しい。酒を飲めなくなったわが身は悔しい。
雑踏で「志集」を売るお姉さんを発見。僕が若い頃からいるが、明らかに僕より２０歳以上若い。初代とか２代目とか本家とか分家とかあるのかもしれない。まるで古典芸能みたいに。<今日の１句>
酔客の 喧騒嬉し 秋半ば
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