サムタイムでセーイチさんとシノブさん。

とまあ、そういうわけで9月3日には「嵐山亭Summer Jazz 〜中村誠一・伊東しのぶコンサート」にスタッフとして参加した。ちなみに僕は嵐山亭の副会長である。会長は当然、嵐山氏。名誉会長が頑亭先生。マスオさんが事務局長。佐藤シュウさんが営業部長。二子国文治さんが二次会長。

嵐山氏の会長は説明が要るまい。頑亭先生の名誉会長は、つまりは「ショーチョー」ということ。マスオさんは鉄壁の金庫番で会場とのパイプ役でポスターやチケットの製作を一手に。シュウさんは地元財界の顔役で驚異の販売力を持っている。二子国文治さんは打ち上げを裁くのが抜群にうまい。超ナチュラル・ハイの集団を冷静に差配できる。二次会の会長で二次会長だ。そして僕の副会長はパシリの別名である。

何を長々と書いているかと言うと、つまりは先の「嵐山亭Summer Jazz」ではパシリをしていてあまり、演奏を聞けなかったという恨み言である。欲求不満だった、実は。


その恨みを晴らす秋が来た(おおげさだね、どうも)。今日は吉祥寺のサムタイムで中村誠一さん(sax)と伊東忍さん(g)のライブに行ってきた。他に、西川真人(org) 紺野 智之(ds)のお二人。

仕事が立て込んでいたのでちょっと遅れてしまった。店に入ったら演奏中。すみっこの席に小さくなって座る。しかし惜しむらくは諸般の事情により小さくなれない。

目ざとく僕を見つけたセーイチさんは他の人のソロのときにこちらに寄ってきて、
「蕃茄さん、このあいだはありがとう」
と言いながら、スッと手を差し出す。
「いえ、とてもいいコンサートをありがとうございました」
とガッチリ握手。

休憩時間にシノブさんが来て、僕の後ろを覗き込んで「あれ、寛也さんは?」と。
いくらなんでも僕の後ろにすっぽり隠れるほど小さくありません。

一人で行った僕は相席だった。相席はシノブさんの中学時代の同級生。固いお仕事の方で、シノブさんとはまるでタイプが違う。でもなんか意気投合してしまって話も弾み、最後は握手をして別れた。卒業してから何十年も経つのに全く違う職業のお二人が交流があって、ライブに行ったりするのってなんだかステキだなあと思った。

いい音楽を聴きながらだとお酒が美味しい。ついいつもよりよく飲んでしまう。帰り道はほとんど夢見心地で帰ってきた。

そして今、「セレナータ」を聴きながら、夢見心地でこれを書いている。