報告・女流義太夫の世界 余聞

昨日の日記、酒気帯びで書いた割にはちゃんとしてるな。でも書き忘れたことがいくつか。

面白かったのが、水野さんと金原さんのトークの時の回覧物だ。義太夫関連のもので、普段は触ったり出来ないものを回覧してくれたのだ。

義太夫の太棹用の撥は長唄等の細棹のそれの2倍くらい大きくて重いことなど、実際に触ってみないとわからない。また細棹の撥の先端は紙のように薄くなっているが、太棹の撥の先端は5ミリほどの厚みがあることなども発見だった。

また台本である「床本」や三味線用の犬の皮、ひとまわり大きな「コマ」など、永年(とぎれとぎれだけどね)義太夫を聴いているが、初めて間近で見た。

場内は若い人が多い。金原さんの

「今日はじめて義太夫を聴く人?!」

の問いに7割以上の手が挙がった(ということはこのイベントが大成功だったと言うことだと思う)。

そして演目の「野崎村」である。次なる金原さんの問い、

「この野崎村のお話は流行歌にもなっています。知ってる人!?」

で手を挙げたのは僕ひとりだった。さて、ここで問題です。場内に少なくともうそつきが二人います。誰でしょう。答え、坂崎さんと石塚さんです。

言わずと知れた、東海林太郎の「野崎小唄」である(クリックして聴こう)

この「野崎村」の三味線、落語ファンにはすっかりお馴染みである。故・桂文楽(先代)の出囃子がこの曲だったのだ、(クリックして聴こう)あばらかべっそんべけんやべけんや。


それはともかく実に面白いイベントだった。こういう初心者向けの会というのが今までありそうでなかったのだ。出演者の皆さん、スタッフの皆さん、お疲れ様でした。
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次回は10月26日、18時開場、18時半開演。
演目は、「義経千本桜 すし屋の段」。いがみの権太ですな。

出演は 太夫   竹本土佐子
    三味線  鶴澤寛也
    解説   おくだ健太郎(歌舞伎ソムリエ)

木戸銭は1470円。

これもかなり面白いと思う。申し込みは八重洲ブックセンター本店へ