白状カツ丼と薄情カレー

banka-an2007-10-14


白状カツ丼というものがある。

よく刑事ドラマの取調室のシーンなどで、

刑事「お前がやったんだろ。クニでお袋さんが泣いてるぞ。さ、カツ丼食って全部白状して楽になれ」
犯人「旦那、申し訳ありません。オレがやりました」

というあれである。ほんとうにああいうことがあるのかどうかはわからない。友人のZ氏は氏の友人が窃盗事件を起こしてその参考人として取調室で事情聴取をされたという経験を持つのだが、その際のハンバーグランチは実費だったそうである。ハンバーグがいけなかったのか、容疑者じゃなくて参考人だったのがいけなかったのか。

まあ、とにかく「白状」と言えば「カツ丼」というのは日本の常識であろう。


ところで我家には「白状カツ丼」ならぬ「薄情カレー」という名物料理がある。レシピは簡単。ククレカレー1袋を鍋にあけ、ブロックのカレールウとお湯で水増しし一煮立ちさせるというもの。極端に具の少ないなんとも薄情なカレーの出来上がりである。まずくはないのだけど、何かさびしい。きっとうちの子等は数十年後にこれを「おふくろの味」として思い出すだろう。


そして今日は一日ツレがいなかったので昼食は僕の担当である。そこで新メニュー開発の鬼と化した僕は「薄情そばめし」を作った。冷凍のそばめしと、残りご飯のウスターソース炒めを混ぜ合わせたのである。あ、冷蔵庫にコールスローサラダの残りもある。ええい、これも入れちゃえ。

かくしてやけにそばが少なく、そのかわりにシナシナのキャベツの千切りの入った、なんとも薄情な「薄情そばめし」が出来上がった。きっとうちの子等は数十年後にこれを「おやじの味」として思い出すだろう。