紀ノ国屋ショックで浜田朱里について語るのがすっかり遅くなってしまった。
浜田朱里。ちょっと翳のあるアンニュイな美少女だった。鼻筋がスッと通って、今で言うと田中麗奈のようなタイプだった。
僕が大学の4年間、散発的にいわゆる“山谷”の靴工場で仕上げ工をしていたことは書いたと思う。
キャラの宝庫でいろんな人がいた。国立高校の甲子園出場に関して僕と激突したおばさんのことは書いた記憶がある。
おばさんだけじゃなくて若い子もいた。
バイトのユミちゃんは当時17歳。今で言うフリーターだった。当時は珍しかったプラチナブロンドに髪を染めた子で、ちょっと前までタレント養成スクールにいたと言うことだった。そういえば確かに器量のいい娘さんだった。
そのスクールで浜田朱里と一緒だったそうで、スクール内の派閥抗争の話などは昼休みの大きなお楽しみだった。タレント養成スクールは言ってみれば野心家の坩堝。かなり強烈なものがあったそうで、各グループがロッカールームを占拠して篭城したり、2階の窓からと路上とで罵倒の応酬をしたりしたそうだ。
朱里嬢も一方の旗頭としてなかなかのヤンチャぶりで、テレビではアンニュイなほんとうは快活なコのようだった。
で当時、浜田朱里と「T大のA嬢」が似ていると言うのが僕の主張するところだった。「T大のA嬢」と言うのは現在の鶴澤寛也師匠である。
そして10数年前、田中麗奈がデビューしたときにツレが言ったのはね「このコ、Aちゃんに似てるわぁ」だった。Aちゃんとは現在の鶴澤寛也師匠である。
冒頭で僕は浜田朱里が田中麗奈と似ていると書いた。浜田朱里・田中麗奈・寛也師匠。こういうふうに巧くトライアングルが結ばれると気持ちがいいものである。
宮澤喜一と都はるみは似ていないが、間に増田明美を入れると、きれいに「そっくりさんマトリクス」が出来上がる、と説いたのは故・ナンシー関(心の師)である。これもなるほどである。
さらにナンシーさんはもっと高度なことも提起している。
南伸坊と吉川晃司はちっとも似ていない。しかし吉川の前に高橋克典を置くのである。そうすると高橋から吉川へと向かう力作用が伸坊さんに向かうベクトルを生み、吉川と伸坊さんの顔面相似性が立証されるのだという。
こうなるとかなり高度で何がなんだかわからないことになる。
まっことそっくりさんというのは不思議なものである。
なんの話だっけ?
そうそう、浜田朱里。けっこう好きだった。
浜田朱里と抗争を繰り広げたバイト仲間のユミちゃんも面白かった。そうか、もう30年も前の話か。20歳だった僕も今年50になる。
バイトさきの靴工場、S工業のことはまた今度書こう。
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