「柳家一琴落語会」(西国分寺・いずみホール)

午前、いつもの「多摩スポ」でエアロバイク。


ガシガシ漕いでいると窓の外は花吹雪。リハビリ三昧の毎日だが季節は確実に移っている。ガラス越しに見やってシミジミ。<今日の一句>


玻璃(はり)越しに 落花を見やる サドルかな



午後、西国分寺いずみホールへ。わが蕃茄庵イチ押しの落語家さん、柳家一琴師匠の落語会にツレと行ったのだ。病後、初落語。


現地で長男・虎太郎(仮名・21歳)とその同級生と合流。



400人近いキャパのホールは満員御礼。さすが。


この興行は「東京多摩いのちの電話後援活動委員会 」の主催。今年で3回目。


いのちの電話」のことは皆さんもご存知と思う。一本の電話で助かる命がある。絶対ある。長年にわたる地道な活動に敬意を表したいといつも思っている。そして、古典落語にも通底するものがあると思っている。壁にぶつかっても八方ふさがりになっても発想の転換や価値観の転換で乗り越えられることがある。古典落語によって救われる命だって少なくないはずだ。


開口一番は春風亭ぽっぽさんで「こうもり」。ヨハン・シュトラウス2世オペレッタではない。師匠・小朝さんの新作で「のざらし」と「鶴の恩返し」と「うる星やつら」をミックスしたような噺。かわいらしい女流で聞くのも楽しい。


一琴さんの一席目は「試し酒」。たっぷりこってりと熱演。下戸の一琴さん演じる五升酒の一気飲みはあまりにリアルで、こちらまでおなかがタプタプになる。



ここで仲入り。



ゲストはマジック・ジェミーさん。マジック自体は定番のもの中心なのだけどステージが華やかで明るく楽しい。衣裳もミスター・マリックと綾波レイをミックスしたような(想像しにくい?)スタイリッシュなもの。僕の後ろの席の年配の女性が「スタイルいいわネェ・・・・」と溜息をついていた。



一琴さんの二席目、トリ根多は「火事息子」。人情噺にうっとり。スピーディな演出で、もっとたっぷりやってほしかったくらい。いいなぁ、一琴さん。声もいいし顔もいい。


終演後、楽屋にご挨拶。僕の病気のことをずいぶん心配してくださっていたので、元気な姿を見せられてよかった。


もう大丈夫です。しっかり元気に生きていきます。<今日のもう一句>


花散るも 命をつなぐ 電話かな

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