毎月言っていることだが、国立には「ほんやらなまず句会」という名前の俳句の会がある。
毎月1回、国立東の画廊喫茶「キャットフィッシュ=エソラ」に集まり、元・「MORE」「コスモポリタン」編集長の宗匠・安藤二庵氏を中心に運営され、僕もその末席を汚している。「ほんやら」は国分寺にある歌手の中山ラビさんの店「ほんやら洞」のほんやら、「なまず」は「キャットフィシュ」のなまず。両方の常連が基本の句会だ。
1月11日に行われた1月例会の季題は「正月の遊び」、その他、正月らしいもの。
吉例により拙作よりご披露。
子に訊かれ答えに窮す歌がるた
知らぬ字を飛ばして笑う歌留多読み
立て膝の出世小唄や絵双六
杵柄(きねづか)も朽ちて羽子板空を切り
待ちきれず独楽を抱きて子の眠る
【介錯と干渉】
第一句 「小倉百人一首」とかって子供に説明しにくい文句ってありますよね。特に恋歌なんか。
第二句 子供同士でカルタ取りをしているのを聞いてると面白い。交替で読み手をするんだけど、年下の子が読み手で読めない字があったりすると飛ばして読んじゃう。「意味わかんねー」とかのクレームには笑ってごまかすわけですな。
第三句 絵双六と言いつつ僕の頭にあるのは「人生ゲーム」とか「モノポリー」。「よっしゃー鉄道会社買収!!」「とほほ、ホテルと銀行ダブル倒産だぁ」とか、やたら話が大きい。まさに大江戸出世小唄状態。みんな立て膝でどんどん白熱していくんだね。
第四句 昔取った杵柄で羽根つきなんかお茶の子サイサイ、と思っていたらさにあらず。体がいうこと聞かないのだねぇ。杵柄なんかとうに腐っていたのだな。
第五句 日暮れまで庭のすみのコンクリのところで独楽回しをしていたが飽き足らず、フローリングで独楽を回して「明日、外でやりなさい」と怒られて・・・・・。明日が待ちきれず枕元に独楽を並べて寝るそんなお正月休みのひとコマ。
朋輩たちの佳句・秀句は明日に・・・。