遊山

美山の里で紅葉狩り〔7〕愛徳荘

《11月28日の旅日記から》宴は果てた。よく食べた。よく飲んだ。よくしゃべった。今宵の宿は「愛徳荘」である。Tさんの工場と同じ旧・美山村にある。でもとても歩ける距離じゃない。4,5キロある。いや、町中なら4,5キロはなんてことはない。酔ってい…

美山の里で紅葉狩り〔6〕鹿の角

《11月28日の旅日記から》最初は遠慮してたんだけど(本当か)、飲むほどに酔うほどに遠慮がなくなっていく。あればあるだけ食べちゃう。大いにしゃべって喉がかわくものだからお酒も進む。ますます遠慮がなくなっちゃう。 ふと工場の隅を見ると石油缶に何か…

美山の里で紅葉狩り〔5〕猪山人、その世界

《11月28日の旅日記から》と言うわけで、猟師のKさん宅で「紅葉乱舞(鹿づくし)」をいただいていたのである。 聞きたいことは山ほどある。猟師さんの生活と言うのはどういうものなかのが知りたい。まずは名称。よく東北の熊撃ちの猟師さんを「マタギ」なん…

美山の里で紅葉狩り〔4〕紅葉乱舞

《11月28日の旅日記から》Kさんの奥さんに「さ、どうぞ」と言われたのでお宅の玄関の方に行こうとすると、「あ、こちらです」と奥さん。連れられて工場に入る。 Kさんは「猟師」だが本業は別にある。自営で工場を経営しておられるのだ。その工場に招き入れ…

美山の里で紅葉狩り〔3〕山に向って・・・

《11月28日の旅日記から》そんなわけで紀勢本線の藤並駅に着いた。降りる人は僕のほかにいない。無人駅である。18時36分。真っ暗。駅前には原野が広がる。遠くに黒い山影のみが見える。星の位置を頼りに僕は歩き始めた。寒い。生命の危機すら感じる・・・。…

美山の里で紅葉狩り〔2〕因縁の地

《11月28日の旅日記から》遠い昔のことなのに、かつて敵対した二つの土地の人同士、現代を生きるそれぞれの子孫たち同士が敵対、または微妙な関係、ということがよくある。たとえば、水戸と彦根。桜田門外で敵対した水戸と彦根が和解して親善都市提携を結べ…

 美山の里で紅葉狩り〔1〕 序にかえて

《11月28日の旅日記から》そういうわけで紅葉狩りである。ご存知とは思うが「狩り」とは言っても紅葉を愛でる行楽のことをいう。 でも「紅葉狩り」じゃなくて「紅葉狩」となって「り」の字が抜けると、とたんに古典芸能になってしまうね。能楽の有名な演目で…

京都の朝は「タイタン」がいっぱい

京都の朝。朝食のレストランには「たいたん」がいっぱい。タイタン・・。頭の中にマーラーの第一交響曲が鳴り響く。 京都の紅葉、きれい。そして僕はこの後、「紅葉狩り」の取材。しかも「リアル紅葉狩り」。詳細は明日。か明日以降。 //////////…

京都の夜と朝 〜のぼうの城?〜

ホテルのナイトウェア。「ワンピース型のパジャマ」とのこと。でもこれを着ていると、胃カメラの順番待ちをしているような気分になる。 ホテルの部屋からの景色。「京都のお灯明」と呼ばれているらしい。なるほど。 一夜明けて。別にテレビ塔だったりするわ…

京都の秋

京都に来ている。ちょっと寒い。銀閣寺は大正時代以来の大改装中。銀閣寺の骨組みなどめったに見られるものじゃない。貴重。持ち帰りたい。 なのに「お〜い銀閣」と呼び掛けたのにこたえず、ひょうたんに吸い込んで持ちかえることは出来なかった。なお参道に…

「産地偽装」と「温泉殺人事件」

そういうわけで、紅葉が綺麗なところから帰って来た。ちょっと盛りを過ぎて散りかけだったけどね。 昨日、ご紹介した「御用饅頭」とともに、試食して美味しかったので買ってきたのが、「蕗味噌」と「落雁」である。うちに帰って産地を見たら、長野県と福島県…

御用だ!!

昨晩、奉祝を叫ぶ良民の歓呼に応えて、提灯が振られていた。 で、御用邸の近くにきている。銘菓「御用饅頭」。捕物の高張提灯とは関係ない。 紅葉がきれい。詳細は明日。 ///////////////////////////////人気ブログランキン…

伊豆急みやげの「黒船来る!!」

もちろん土産は巨大温泉饅頭だけではない。行きも帰りも「足」は伊豆急。そこで超リアル鉄道模型。「黒船電車」モデル。 ってそんなものを「非鉄」な僕が買って帰るわけはないじゃないの。しっかり実用品。ホッチキスである。いやホッチキスはマックスの登録…

伊豆高原美術館めぐり

伊豆高原の観光といえば、なんと言っても美術館めぐりだろう。 ・ワイルドスミス絵本美術館 ・伊豆ガラスと工芸美術館 ・陶磁・ガラス美術館 ・伊豆オルゴール館 ・花の絵美術館 ・天使の美術館 ・伊豆高原メルヘンの森美術館 ・わらべ絵館美術館 ・人形の美…

荷造りと荷解き

遊山は好きだが荷造りは嫌いだ。旅程や荷物の多さでカバンを選ぶのがめんどくさい。昔はよくリュックを背負ったものだが、リュックは荷物の出し入れが面倒で、つい背負いっぱなしになり、使わぬものをただ背負うようなことになる。近年は斜め掛けできる雑嚢…

みちのく一人旅

長男・虎太郎(仮名・大2)が、みちのく一人旅から帰って来た。ようやく一人旅を経験、遅いデビューだがまだ間に合う(何に?)。 郡山を通るならとしつこく念を押したので、ちゃんと「ままどおる」を買ってきた。 これも「雷鳥の里」と並び、全国を出張で…

甲州道夜歩き隊〈3〉都下編 未知の領域

4時30分早朝の調布を歩く。たしかこの辺に僕と同じ名前のボーリング場があったはずだが・・・中古車屋になっていた。威容を誇るのはキューピーの工場。もうトラックが出入りしている。24時間操業かな。 5時50分調布は広い。やっと中心部に入った。布田…

甲州道夜歩き隊〈2〉 都内編 会話無く歩く

今回は、調布でリタイアした前回のリベンジである。万全の態勢で臨もう。 三吉の足元をみてギョッとした。 「なんじゃあ、それは?!」 前回は、途中から足が痛くなってのリタイアだった。だから、「履きなれたものを履いて来い」と言いおいていた。 いくら…

甲州道夜歩き隊〈1〉アキバのネットカェにて待機

僕はしつこい。「甲州街道徒歩旅行」の続きである。夏のツアーで地元・谷保天満宮交差点から大月まで歩き、秋のツアーで大月から甲州市まで歩いた。それにつづく2009春のツアーで、日本橋から谷保までを歩こうと試み、調布でリタイアした。 今回はそのリベン…

瀋陽、右往左往 最終話 中国、これでいいのだ。

・・・・・5月5日(4日目)の旅日記・・・・・・あとはもう帰るのみ。ホテルのロビーでガイドの張さんに拾われワゴン車へ。高橋さんと三日ぶりの再会。車中ではお互いの戦果など話し合う。 満洲特急・あじあ号との遭遇の一件を話すと、ガイドの張さんの目がきらりと…

瀋陽、右往左往 瀋陽のマクドナルド

・・・・・5月5日(4日目)の旅日記・・・・・・最終日である。フライトが8時30分とやたら早いので、今日はただ帰るだけだ。ガイドの張さんは6時にフロントに迎えに来ると言う。それまでに朝食にしないと。 選択肢としては、一、コンビニで前の晩のうちにパンか…

瀋陽、右往左往 小さい土の豆は美しい

・・・・・5月4日(3日目)の旅日記・・・・・・さて、瀋陽の旅、最後の晩餐である。あっという間である。たった3泊4日だからね。たった3泊4日の旅日記を40回以上の連載にしちゃいけませんな、反省。いやはやお退屈さまでありました。 さて、向ったのはホテル…

 瀋陽、右往左往 猪飼野の勝ち!!

・・・・・5月4日(3日目)の旅日記・・・・・・そういうわけで、西塔(シータ)に行くことにしたわけであ。シータと言っても飛行石を持った謎の少女がいるわけではない。それはもう前回言った。ツレに敬意を表しての訪問である。 瀋陽は間に丹東市をはさむだけで、…

瀋陽、右往左往 黄河南大街で見たいろいろなもの

・・・・・5月4日(3日目)の旅日記・・・・・・さて、と・・・。どこに行こうか。時刻は夕方にかかり、そう遠出は出来ない。名所旧跡、資料館の類はそろそろ閉館の時間だ。 そうだ、西塔(シータ)に行こう。シータと言っても飛行石を持った謎の少女がいるわけではない…

瀋陽、右往左往 皇姑の秘宝探し

・・・・・5月4日(3日目)の旅日記・・・・・・ 「張氏帥府博物館」、建物の写真が見つかった。携帯電話の中に入ってた。真ん中の青服の男、立ち○ョンではない。園丁が花壇に水をやっているのである。 さて、そういうわけで「張氏帥府博物館」で秘宝の数々を見たわ…

瀋陽、右往左往「張氏帥府博物館」秘宝巡り

・・・・・5月4日(3日目)の旅日記・・・・・・ そういうわけでやってきた「張氏帥府博物館」。つまりは張さんのお家である。瀋陽で張さんといえば、言わずと知れた張作霖・張学良父子だ。 この親子については説明しない。長くなるから。 でも、一言ずつだけ。張作…

瀋陽、右往左往 右往左往で張さんのウチへ

・・・・・5月4日(3日目)の旅日記・・・・・・そういうわけで、ホテルの前からタクシーに乗る、予定だった。でも行き先を告げると拒否。 そうそう、瀋陽のタクシーは流しを捕まえるしかない。上海でも北京でも五つ星クラスのホテルの前には、車寄せのところに必ず…

瀋陽、右往左往 先生は大王

・・・・・5月4日(3日目)の旅日記・・・・・・そういうわけで、お腹がすいちゃったんです、先生。 ホテル近くの「太原北街」でバスを降りて、一度ホテルに荷物(邪魔なクロスボウ)を置きに帰ろうと思っていたのだが、あまりにもお腹がすいていた。それに気になる…

バスに乗って町に戻ろう

・・・・・5月4日(3日目)の旅日記・・・・・・これから、バス停付近に戻る。 一時間前、タクシーの運転手さんが蒸気機関車博物館の所在地を聞きまわってくれた場所だ。 記憶を辿って帰る。来るときは気づかなかったけど、「鉄西森林公園」の野立て看板があった。一…

瀋陽、右往左往未若柳絮因風起

← クリック!! ・・・・・5月4日(3日目)の旅日記・・・・・・憧れの「あじあ号」に会えて、この旅日記も終わったと思った人!! まだ旅の半ばですからね。ご覚悟ください!! さて、そういうわけで、警備員さんたちのご厚意であじあ号(=パシナ)に会えて大感激…